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AppleのiOS 14+が導入した対策が、ユーザーのプライバシーを保護するために重要であることは間違いありません。しかし、この導入はマーケターにとって、キャンペーンを計測する新たな方法に適応しなければならないという大きな課題を突きつけました。  とりわけ複雑なのは、SKAdNetworkのコンバージョン値とタイマー延長のメカニズムです。フリーミアムモデルが重視されるアプリエコシステムではインストール後のデータがもっとも重要なため、これは悩ましい課題です。  iOS 14リリースまで、マーケターはデータを細かく計測し、ユーザーやキャンペーン価値を判断していました。ところが、AppleのSKAdNetworkが登場してから、データを掘り下げることができなくなりました。インストール後のアクティビティをマッピングするには、6ビットに制限された64通りの値を組み合わせることになります。アクティビティのデータは数日分入手できればいい方です。要するにSKANでは、コンバージョン値は(限られた)LTV(顧客生涯価値)を計測するための代替手段ということです。 選択の幅が狭まると、広告主は手に入るもので最大限の効果を引き出すほかありません。誤解がないように言えば、やり方さえ間違えなければ、できることはたくさんあります。では、「間違えない」とはどういうことでしょうか。マーケターはコンバージョン値のスキームをどうマッピングすればいいのでしょうか? 当社ではこの疑問に答えようと、Conversion Studioで得たデータを検討し、900個以上のアプリの設定を分析しました。広告主の皆様のご参考になれば幸いです。   データによると、コンバージョン値は扱いづらいと多くのマーケターが感じているようです。レモンを搾るようにデータを抽出できるようになったマーケターがいる一方(言うまでもなく、主にゲーム業界のマーケターです)、SKAdNetworkという新しいメカニズムの可能性を生かし切れずにいるマーケターもいます。   そこで、この記事では、業種による下記の違いを解説します。  SKANのインサイトについて詳しくは、SKANを知る:Apple社のSKAdNetworkより得たデータから見えてくるものをご覧ください。 コンバージョン値のマッピングの種類 データに入る前に、このチャートで紹介するさまざまなモデルの種類を簡単にご説明します(詳細についてはこちらをクリックしてください)。  収益:1回限りのポストバックが送信される前のアクティビティ期間中に、ユーザーによって生み出された収益。単一イベントを使用して記録するか、または選択したアプリ内イベントを使用してストリームごとの収益(IAP、IAA、サブスクリプション収益)に関連付けることができます。  アプリ内イベント:チュートリアルの完了、ログイン、購入、共有、レベルの達成など、インストール後のアプリ内行動。マーケターは、イベントを実行する個別のユーザー数と、イベントが実行された回数の両方を計測できます。 ファネル:ファネルの連続したイベントのリストにもとづいて、アプリ内イベントの発生を計測します。ファネルのいずれかのイベントを実行するユーザーは、そのイベント以前のすべてのイベントを実行したものと見なされます。これはシーケンシャルイベントを計測する最も効率的な方法で、同じ量のアプリ内イベントを計測するために、より少ない値を利用します。 もっとも多い設定は収益とアプリ内イベント サブディビジョンについては下記のとおりです: 主な調査結果 1.他のアプリがイベントを計測するのに対し、ゲームアプリでは収益を計測 ゲームアプリの大半は収益によって運営されており、収益設定を活用しているゲームアプリは84%に上ります。対照的に、ゲーム以外のアプリでは85%がアプリ内イベントを計測しています。  なぜでしょうか?ゲームアプリは非ゲームアプリに比べて、初回購入までの時間が短いためです。特に人気の高いカジュアルゲームでは、この傾向が顕著です。非ゲームアプリはアクティビティ期間外で購入が成立するため、アプリ内イベントを重要な指針として信頼しています。 2.ショッピングアプリのほぼ40%がアプリ内イベントと収益を併用 上述したように、ユーザー登録やメールでのサインアップといったアプリ内イベントはショッピングアプリでLTV(顧客生涯価値)の重要な指針として信頼できます。  ショッピングアプリの77%以上がイベント数を計測する設定を採用する一方、39%がアプリ内イベントと収益の計測を併用しています。ショッピングアプリでは初回購入を可能な限り早く成立させ、その過程で発生する主要イベントの計測を初期段階の目標とします。 3. ヘルス&フィットネスアプリの92%がアプリ内イベントを計測 ヘルス&フィットネスアプリの大半はサブスクリプションモデルに依存しているため、アプリはロイヤリティの構築に注力し、一貫した価値をユーザーに提供する必要があります。  ヘルス&フィットネスアプリでは無料トライアルも普及し、ユーザーは時間をかけて購入を決断するため、広告主は、ユーザー登録やワークアウトの完了、データの共有といったアプリ内イベントから、ユーザーが初期段階で示す購入シグナルの計測に注視することが求められます。 4. ソーシャルカジノゲームアプリの23%がイベントと収益のファネルを設定 ソーシャルカジノアプリは、高価値行動の兆候を示すパターンを早期に特定できる、もっとも売上の高いアプリカテゴリの1つであり、その5分の1以上でファネルイベントと収益の組み合わせが計測に使用されています。 5.ハードコアゲームは収益を集中的に採用 ハードコアゲームはアプリ内広告ではなくアプリ内購入のデータを高く信頼し、同カテゴリの93%が収益設定を活用しています。 アクティビティ期間はファネルの期間と相関する 主な調査結果 1.デフォルト設定では24時間のアクティビティ期間がもっとも一般的 業種を問わず大多数のアプリがアクティビティ期間をデフォルトの24時間にしてデータを収集していますが、SKAdNetworkの利用が軌道に乗れば、このデフォルト値が変わると予測します。  デフォルトのアクティビティ期間は24時間ですが、データは一度しか収集できないため、意図的なトレードオフが行われることを覚えておく必要があります。  アクティビティ期間が短いほど短時間でデータが収集できますが、手に入る情報量は限られます。逆に、期間を延長するとデータは豊富になりますが、アクセスできる時間が遅れます。 また、すべてのユーザーがタイマーを延長できるとは限らず、アクティビティ期間が延長されても一部のユーザーにしか適用されません。タイマーを延長するにはコンバージョン値を更新するしかありませんが、更新はアプリを開いた後でしかできません。 つまり、タイマーを72時間に設定しても、ユーザーが24時間アプリを開かなければ、コンバージョン値はロックされるということです。たとえば、ユーザーが0日目、1日目、3日目にアプリを開いた場合、3日目のアクティビティは記録されません。2日目はアプリが開かれていないためです。 最後に、主なアドネットワークの一部はまだ24時間を超える最適化をサポートしていないため、マーケターのタイマー決定に影響することに留意してください。 2.ゲーム以外の業種ではアクティビティ期間が72時間の長期購入ファネルを導入 特に金融アプリが40%が最長の72時間という期間を採用するのは、この業種では購入サイクルが長いという特性が影響しています。  ほかの非ゲームカテゴリのアプリも同様に、購入ジャーニーがきわめて短いゲームアプリと比べて、はるかに長い購入サイクルを採用しています。 3. ソーシャルカジノの86%が24時間の期間を採用 ヘルス&フィットネスアプリと対照的なのが、ソーシャルカジノアプリです。このカテゴリはプレイヤーを引きつけて夢中にさせ、なるべく早く支出させることに注力しています。  ゲームアプリではコンバージョン値の容量をより多く活用 主な調査結果 1.非ゲームアプリとは異なり、ゲームアプリの多くがコンバージョン値の容量を活用 ゲームアプリのマーケターはデータドリブンな知識の持ち主であり、変化があると即時に対応できます。  事実上あらゆるオプションをすでに活用しているとの回答がゲームアプリでは63%だったのに対し、非ゲームアプリでは40%と、この業種の苛烈な競争ぶりがうかがえます(フード&ドリンクアプリは例外で、あらゆるオプションを活用済みとの回答が80%にも上っています)。 2.ハードコアゲームとミッドコアゲームでは、コンバージョン値の容量が非常に高い […]

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AppleのiOS 14+が導入した対策が、ユーザーのプライバシーを保護するために重要であることは間違いありません。しかし、この導入はマーケターにとって、キャンペーンを計測する新たな方法に適応しなければならないという大きな課題を突きつけました。 

とりわけ複雑なのは、SKAdNetworkのコンバージョン値とタイマー延長のメカニズムです。フリーミアムモデルが重視されるアプリエコシステムではインストール後のデータがもっとも重要なため、これは悩ましい課題です。 

iOS 14リリースまで、マーケターはデータを細かく計測し、ユーザーやキャンペーン価値を判断していました。ところが、AppleのSKAdNetworkが登場してから、データを掘り下げることができなくなりました。インストール後のアクティビティをマッピングするには、6ビットに制限された64通りの値を組み合わせることになります。アクティビティのデータは数日分入手できればいい方です。要するにSKANでは、コンバージョン値は(限られた)LTV(顧客生涯価値)を計測するための代替手段ということです。

選択の幅が狭まると、広告主は手に入るもので最大限の効果を引き出すほかありません。誤解がないように言えば、やり方さえ間違えなければ、できることはたくさんあります。では、「間違えない」とはどういうことでしょうか。マーケターはコンバージョン値のスキームをどうマッピングすればいいのでしょうか?

当社ではこの疑問に答えようと、Conversion Studioで得たデータを検討し、900個以上のアプリの設定を分析しました。広告主の皆様のご参考になれば幸いです。  

データによると、コンバージョン値は扱いづらいと多くのマーケターが感じているようです。レモンを搾るようにデータを抽出できるようになったマーケターがいる一方(言うまでもなく、主にゲーム業界のマーケターです)、SKAdNetworkという新しいメカニズムの可能性を生かし切れずにいるマーケターもいます。  

そこで、この記事では、業種による下記の違いを解説します。 

  1. コンバージョン値スキーマのマッピング
  2. アクティビティ期間のタイマーの定義 
  3. 64通りの組み合わせ容量の利用状況 

SKANのインサイトについて詳しくは、SKANを知る:Apple社のSKAdNetworkより得たデータから見えてくるものをご覧ください。

コンバージョン値のマッピングの種類

データに入る前に、このチャートで紹介するさまざまなモデルの種類を簡単にご説明します(詳細についてはこちらをクリックしてください)。 

収益:1回限りのポストバックが送信される前のアクティビティ期間中に、ユーザーによって生み出された収益。単一イベントを使用して記録するか、または選択したアプリ内イベントを使用してストリームごとの収益(IAP、IAA、サブスクリプション収益)に関連付けることができます。 

アプリ内イベント:チュートリアルの完了、ログイン、購入、共有、レベルの達成など、インストール後のアプリ内行動。マーケターは、イベントを実行する個別のユーザー数と、イベントが実行された回数の両方を計測できます。

ファネル:ファネルの連続したイベントのリストにもとづいて、アプリ内イベントの発生を計測します。ファネルのいずれかのイベントを実行するユーザーは、そのイベント以前のすべてのイベントを実行したものと見なされます。これはシーケンシャルイベントを計測する最も効率的な方法で、同じ量のアプリ内イベントを計測するために、より少ない値を利用します。

もっとも多い設定は収益とアプリ内イベント

サブディビジョンについては下記のとおりです:

主な調査結果

1.他のアプリがイベントを計測するのに対し、ゲームアプリでは収益を計測

ゲームアプリの大半は収益によって運営されており、収益設定を活用しているゲームアプリは84%に上ります。対照的に、ゲーム以外のアプリでは85%がアプリ内イベントを計測しています。 

なぜでしょうか?ゲームアプリは非ゲームアプリに比べて、初回購入までの時間が短いためです。特に人気の高いカジュアルゲームでは、この傾向が顕著です。非ゲームアプリはアクティビティ期間外で購入が成立するため、アプリ内イベントを重要な指針として信頼しています。

2.ショッピングアプリのほぼ40%がアプリ内イベントと収益を併用

上述したように、ユーザー登録やメールでのサインアップといったアプリ内イベントはショッピングアプリでLTV(顧客生涯価値)の重要な指針として信頼できます。 

ショッピングアプリの77%以上がイベント数を計測する設定を採用する一方、39%がアプリ内イベントと収益の計測を併用しています。ショッピングアプリでは初回購入を可能な限り早く成立させ、その過程で発生する主要イベントの計測を初期段階の目標とします。

3. ヘルス&フィットネスアプリの92%がアプリ内イベントを計測

ヘルス&フィットネスアプリの大半はサブスクリプションモデルに依存しているため、アプリはロイヤリティの構築に注力し、一貫した価値をユーザーに提供する必要があります。 

ヘルス&フィットネスアプリでは無料トライアルも普及し、ユーザーは時間をかけて購入を決断するため、広告主は、ユーザー登録やワークアウトの完了、データの共有といったアプリ内イベントから、ユーザーが初期段階で示す購入シグナルの計測に注視することが求められます。

4. ソーシャルカジノゲームアプリの23%がイベントと収益のファネルを設定

ソーシャルカジノアプリは、高価値行動の兆候を示すパターンを早期に特定できる、もっとも売上の高いアプリカテゴリの1つであり、その5分の1以上でファネルイベントと収益の組み合わせが計測に使用されています。

5.ハードコアゲームは収益を集中的に採用

ハードコアゲームはアプリ内広告ではなくアプリ内購入のデータを高く信頼し、同カテゴリの93%が収益設定を活用しています。

アクティビティ期間はファネルの期間と相関する

主な調査結果

1.デフォルト設定では24時間のアクティビティ期間がもっとも一般的

業種を問わず大多数のアプリがアクティビティ期間をデフォルトの24時間にしてデータを収集していますが、SKAdNetworkの利用が軌道に乗れば、このデフォルト値が変わると予測します。 

デフォルトのアクティビティ期間は24時間ですが、データは一度しか収集できないため、意図的なトレードオフが行われることを覚えておく必要があります。 

アクティビティ期間が短いほど短時間でデータが収集できますが、手に入る情報量は限られます。逆に、期間を延長するとデータは豊富になりますが、アクセスできる時間が遅れます。

また、すべてのユーザーがタイマーを延長できるとは限らず、アクティビティ期間が延長されても一部のユーザーにしか適用されません。タイマーを延長するにはコンバージョン値を更新するしかありませんが、更新はアプリを開いた後でしかできません。

つまり、タイマーを72時間に設定しても、ユーザーが24時間アプリを開かなければ、コンバージョン値はロックされるということです。たとえば、ユーザーが0日目、1日目、3日目にアプリを開いた場合、3日目のアクティビティは記録されません。2日目はアプリが開かれていないためです。

最後に、主なアドネットワークの一部はまだ24時間を超える最適化をサポートしていないため、マーケターのタイマー決定に影響することに留意してください。

2.ゲーム以外の業種ではアクティビティ期間が72時間の長期購入ファネルを導入

特に金融アプリが40%が最長の72時間という期間を採用するのは、この業種では購入サイクルが長いという特性が影響しています。 

ほかの非ゲームカテゴリのアプリも同様に、購入ジャーニーがきわめて短いゲームアプリと比べて、はるかに長い購入サイクルを採用しています。

3. ソーシャルカジノの86%が24時間の期間を採用

ヘルス&フィットネスアプリと対照的なのが、ソーシャルカジノアプリです。このカテゴリはプレイヤーを引きつけて夢中にさせ、なるべく早く支出させることに注力しています。 

ガイド

SKANを知る:Apple社のSKAdNetworkより得たデータから見えてくるもの

詳しくはこちら

ゲームアプリではコンバージョン値の容量をより多く活用

主な調査結果

1.非ゲームアプリとは異なり、ゲームアプリの多くがコンバージョン値の容量を活用

ゲームアプリのマーケターはデータドリブンな知識の持ち主であり、変化があると即時に対応できます。 

事実上あらゆるオプションをすでに活用しているとの回答がゲームアプリでは63%だったのに対し、非ゲームアプリでは40%と、この業種の苛烈な競争ぶりがうかがえます(フード&ドリンクアプリは例外で、あらゆるオプションを活用済みとの回答が80%にも上っています)。

2.ハードコアゲームとミッドコアゲームでは、コンバージョン値の容量が非常に高い

複雑なファネルを採用するハードコアゲームでは74%、ミッドコアゲームでは76%が60~64のコンバージョン値を活用しています。 

マーケターははるかに多くのアクションやエクスペリエンスを自由に使いこなしています。彼らはアクティビティ期間を長めに設定し、時間をかけてイベントを記録しています。

コンバージョン値の価値を最大限に引き出すには 

業界のベストプラクティスから学ぶことも大切ですが、コンバージョン値で重要なのは、いかに自社のアプリに最適な戦略を策定できるかどうかです。 

ここでいくつかの戦略を紹介します。

64種類のオプションには制限要因があるものの、適切に割り当てて活用すれば多くの価値を生みます。範囲や組み合わせを思いつく限りうまく利用し、インストール後のアクションに目を向けることが肝要です。コンバージョンマッピングの設定を分割、交換、あるいは結合し、適切な組み合わせを探しましょう。 

業界のベストプラクティスを参考にして始めることもおすすめです。十分なデータが利用できない場合、まずは上記の統計を活用するのが有益です。

「唯一の正解」はありません。あるのは自社にとって「最適」な正解です。コンバージョン値をどのように実装、計測、最適化するかは、継続的なプロセスです。最適なマッピングが見つかるまで、テストを何度も繰り返しましょう(UIがあるともっと楽になります)。

ファネルを用いて賢く計測しましょう。私たちはまだSKAdNetworkを使い始めたばかりです。そのためか、ファネル設定を活用できればより効率的にビットを割り当てられるにもかかわらず、この方法を十分に活用している広告主は多くありません。 

ファネル設定では3つのイベントに計測ビットを1つずつ割り当てるのではなく、ビット1つで一連の行動が計測できます。

予測モデリングはもはや高級なオプションではなく、必須の手法となりました。ポストバックタイマーはユーザーのLTV(顧客生涯価値)予測で使用するデータ収集量を制限します。予測モデルを最大限に活用して効果の高い計測基準や行動様式を明らかにし、高収益のユーザー層を特定しましょう。 

6つのビットをすべて使い、あらゆるスコアのデータにアクセスする予測収益スコアを採用できますし、個別の組み合わせ(広告主ごとに異なると思われます)でも、価値を創出するユーザークラスターを特定できます。 

収益スコアは特定のユーザーと関連づけられているものの、SKANから情報が戻ってきた際はユーザークラスターの集計方法で表示されることにご注意ください。

重要なポイント

  • コンバージョン値のマッピングは、iOS 14.5以降にアプリマーケターが直面しているきわめて大きな課題です。しかし、適切なスキーマを設定できれば、大きな競争優位性を生み出せます。 
  • オプションには制限があるものの、コンバージョン値を適切に活用できれば、計測から十分なインサイトを引き出せます。
  • ゲームアプリと非ゲームアプリには大きな違いがあり、この違いはマーケターの専門知識やファネルの複雑さ、長さに起因します。 
  • SKAdNetworkの採用はまだ初期段階のため、どの業種のアプリもファネルを十分に活用できていない状況です。マーケターがより多くのデータにアクセスし、採用が成熟するにつれ、この状況は変わっていくと予想されます。
  • 最高のコンバージョンモデルに「唯一の正解」はありません。あるのは自社にとって「最適」な正解です。ただし、業界のベストプラクティスを参考にしながらコンバージョンマッピングをモデリングするのは、賢明な出発点と言えます。

SKANのインサイトについて詳しくは、SKANを知る:Apple社のSKAdNetworkより得たデータから見えてくるものをご覧ください。

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SKAdNetwork(SKAN) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/skadnetwork/ Wed, 14 Feb 2024 04:02:55 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/skadnetwork%ef%bc%88skan%ef%bc%89/ SKAdNetworkとは 2018年にAppleが導入したSKAdNetwork(SKANと略されることも多い)は、iOSに出稿している広告主にアトリビューションデータを提供し、キャンペーンの計測と最適化を可能にします。ユーザーレベルやデバイス固有のデータを明らかにすることなく、集約されたレベルで行うため、正確さとプライバシーを両立する形でキャンペーンインサイトのソースを提供できます。 仕組み

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SKAdNetworkは、Appleが運用するプライバシーを重視したインターフェイスです。アドネットワークや広告主が個々のユーザーデータにアクセスすることなく、集約されたレベルで広告アクティビティ(インプレッション、クリック、アプリインストールなど)を計測できるようにするものです。

SKAdNetworkとは

2018年にAppleが導入したSKAdNetwork(SKANと略されることも多い)は、iOSに出稿している広告主にアトリビューションデータを提供し、キャンペーンの計測と最適化を可能にします。ユーザーレベルやデバイス固有のデータを明らかにすることなく、集約されたレベルで行うため、正確さとプライバシーを両立する形でキャンペーンインサイトのソースを提供できます。

ご存じでしたか?
SKAdNetworkはStoreKit Ad Networkの略です。StoreKitは、トランザクション、アプリ内購入、広告アトリビューションなど、iOSアプリのさまざまな機能や特徴を実現するフレームワークです。

仕組み


仕組みを解説する前に、4者の主なプレイヤーを押さえておきましょう。各自にそれぞれの役割と責任があります。 

  1. 媒体アプリ – 広告が表示されます。
  2. アドネットワーク – アプリの広告主とパブリッシャーをつなぎます。
  3. 対象アプリ – 広告の対象となるアプリです。
  4. モバイル計測パートナー(MMP) – アプリデータとキャンペーンパフォーマンスの指標をアトリビュートし、最適化することで、すべての点をつなげる役割を担います。SKAdNetworkを包括的に管理するので、マーケターは計測、可視化、最適化を簡単に行えます。

SKAdNetworkが登録するエンゲージメントは2種類あります。

  1. 表示 – 広告が表示されたかどうかを示します。
  2. StoreKitレンダリング – StoreKitレンダリングが生成されたかどうかを示します。

SKAdNetworkの流れ

  1. 媒体アプリに広告が表示されます。広告が表示されると同時に、媒体アプリで3秒間のタイマーが開始され、SKAdNetworkにその旨が通知されます。
  2. 広告が3秒以上表示されると、媒体アプリからSKAdNetworkに3秒間のタイマーが終了したことが通知され、このアクティビティは表示成功として記録されます。ユーザーが広告にエンゲージすると、パブリッシャーは広告対象アプリのStoreKitをレンダリングします。 
  3. 表示されると、SKAdNetworkではStoreKitが正常にレンダリングされたことが登録されます。うまくいけば、次のステップでユーザーが広告対象アプリをダウンロードします。 
  4. StoreKitがレンダリングされると、ユーザーはその場でアプリをダウンロードできます。ユーザーがアプリをインストールし、SKAdNetworkのアトリビューション期間内に起動した場合、インストールはアドネットワークにアトリビュートされ、デバイスからインストールポストバックがアドネットワークに、コピーが広告主に送信されます。

ポストバックに関する注意

ポストバックとは、アトリビューションプロバイダー(この場合はSKAdNetwork)が、ユーザーの行動(広告をクリックしたか、アプリをダウンロードしたかなど)に関するデータをアドネットワークや広告主に送り返すことです。このデータは、広告主がキャンペーンを最適化するための重要なフィードバックとなります。 

標準的なポストバックとは異なり、SKAdNetworkのポストバックは、アプリの初回起動時に即座にアドネットワークや広告主に送信されるわけではありません。実際、アトリビューション期間(広告のインプレッションやエンゲージメントがコンバージョンにつながったとみなされる期間)は、広告の種類にもよりますが、クリックからインストールまで最大30日間にもなります。 

SKAdNetworkのポストバックにはタイマーの概念が導入されており、タイマーが切れたときのみポストバックを送信します。タイマーにより、ポストバックは最低でも24時間遅れます。アドネットワークや広告主は、タイマーが切れてからポストバックを受け取ります。 

重要なのは、ポストバックにデバイスやユーザーのデータは含まれないということです。タイマーによる遅延と合わせて、特定のユーザーを選出できないようにすることで、ユーザーデータの匿名性を確保しています。

広告主がAppsFlyerなどのMMPと連携している場合、ポストバックは専用のダッシュボードやAPIを介して、または広告主が構成した方法でMMPに報告されます。

課題と対処法

従来のアトリビューション方法と比べると、SKAdNetworkは広告主にとって複雑な点が多く、課題もたくさんあります。そのいくつかをご紹介します。

  • 実際のROI/LTVを得られない – SKAdNetworkは主にインストール数、コンバージョン値、インストール後のデータを計測しますが、非常に限定的で時間制限もあります。SKAN 4.0より前は、顧客生涯価値(LTV)の計測は24時間以内、または広告主が定義したアクティビティ期間内に制限されていました。しかし、SKAN 4.0の導入により、広告主は異なる時間枠(0~2日、3~7日、8~35日)ごとに1回ずつ、最大3回のポストバックを受け取れるようになりました。
  • 粒度 – SKANのバージョン2および3では、データの粒度はディメンションの点で制限され、SKANキャンペーンは100件に限定されていました。しかし、SKAN 4.0では粒度が向上し、最大1万件のSKANキャンペーンに対応可能になりました。
  • ポストバックの遅延 – ポストバックが少なくとも24時間遅延するため、キャンペーンを最適化するスピードが制限されます。
  • アドフラウドのリスク – データは転送中に簡単に操作できてしまうため、予算が無駄になる可能性があります。
  • リエンゲージメントアクティビティに対応するアトリビューションがない – リエンゲージメントは、離脱を減らし、ユーザーロイヤルティを高めるには不可欠です。 

幸いなことに、このような課題に対処する方法がありますので、獲得したユーザーの価値を計測し、予測し続けることができます。 

SKAdNetworkの価値を引き出す鍵は、Apple独自のコンバージョン値のメカニズムを理解することです。

コンバージョン値の仕組み

コンバージョン値とは、アプリインストール後に発生したアプリ内行動をインストールにひも付けるためのものです。コンバージョン値の設定は、アプリデベロッパー側で行えます。Appleはアドネットワークと広告主に1回だけポストバックを送信しますが、この1回限りのポストバックにコンバージョン値が1つだけ含まれます。 

コンバージョン値に含まれる情報は、アプリインストール後にユーザーが行った行動(ユーザーが「トラッキング」を拒否していると想定)を知る唯一の情報源となるため、コンバージョン値はとても重要な役割を持っています。結局のところ、フリーミアムモデルが採用されているアプリを最適化するには、インストール後のデータが必要になります。

SKAN 4.0からは、2種類のコンバージョン値を利用できます。 

  • 細かい粒度のコンバージョン値:6ビットで定義されており、2進法を使います。ビットのON/OFFの状態を「0」と「1」の2つの数字を使って表現します。6ビットで0~63までの合計64種類の組み合わせを作り、コンバージョン値を計測します。限定的に感じるかもしれませんが、収益、エンゲージメント、マーケティングファネルの行動段階など、幅広く計測できます。 
  • 粗い粒度のコンバージョン値:低、中、高の3つの種類に分けられます。これらの値は、さまざまなレベルのユーザーエンゲージメントを示すために広告主によって割り当てられ、プライバシーのしきい値が満たされていない場合に、広告主が少なくとも一部のアトリビューションデータを受け取ることができるようにします。 

コンバージョン値を内部ロジックに従って適切にマッピングすれば、この値を思い通りに使用できます。この値は、アプリにとってもっとも重要なKPIにもとづいて、自由に使い道を決められます。 

64種類の細かい粒度の値と3種類の粗い粒度の値は、アプリデベロッパーまたは広告主によって、それぞれデコードする方法が個別に設定され、アプリのインストールに貢献したキャンペーンに成果をひも付けて、最適化をはかります。

アプリの種類によって、有効なアプローチは異なります。たとえば、AppsFlyerのConversion Studioで得られたデータによると、ゲームアプリでは収益に的が絞られていることがわかります。つまり、ほとんどのコンバージョン値のスキームで使用されているのはこのモデルです。ゲーム以外のアプリの設定でもっともよく使われているのは、アプリ内アクティビティです。

アクティビティ期間のタイマーのベンチマーク、64種類の組み合わせの最適な使用方法など、コンバージョン値を活用する方法について詳しくは、こちらをご確認ください。 

SKAdNetwork 4.0(SKAN 4.0)

2022年10月24日、AppleはSKAdNetworkの次期バージョン(4.0)をリリースしました。大きな変更が実装され、広告主やアドネットワークは、ユーザーのプライバシーを維持しながらより多くの計測を行えるようになりました。

ポストバックが1回から3回に

SKAdNetwork 4.0では、広告主は最大3回のポストバックを受け取ることができます。ポストバックはそれぞれ、特定のアクティビティ期間(0~2日、3~7日、8~35日)にもとづきます。これらのポストバックにより、広告主はユーザーがアプリをどのように利用しているかを把握できます。 

最初のポストバックは、以前と同様に24~48時間以内に送信されます。しかし、2回目、3回目のポストバックではタイマーが長くなり、24~144時間後に送信されます。

この3回のポストバックは、特定のユーザーと結びつけて考えることはできません。広告主は、あくまでもイベントのユニーク発生回数をカウントできるということです。

LockWindow

各ポストバックは限られたアクティビティ期間にもとづきますが、SKAN 4.0では「LockWindow」と呼ばれる新しい機能も導入されています。この機能により、アプリデベロッパーはコンバージョン値を確定し、計測期間を固定することで、ポストバックをより早く受け取ることができます。たとえば、アプリデベロッパーは、2回目のポストバックの期間を3日目から7日目の間で固定できます。

SKAN 4.0 LockWindow
ソース:Apple Developer

クラウド(集団)の匿名性

クラウドの匿名性は、Appleの新しい概念で、SKANでアトリビューションデータを配信する際にどのようにプライバシーが保護されるのかを示すものです。簡単にまとめると、インストール数が多ければ多いほど、より多くのデータを取得できます。

ユーザーのプライバシーを維持するために、AppleはSKANがポストバックで共有するデータを制限しています。ポストバックデータ層は、以下に示すようにキャンペーンのコンバージョン数にもとづいています。

SKAN 4.0 - クラウドの匿名性
ソース:Apple Developer

Appleは、各インストールが属するクラウド匿名層を決定し、それに応じてデータを共有します。 

たとえば、階層0の広告の場合、ポストバックにコンバージョン値(null)は含まれません。一方、階層1の広告では、最初のポストバックに粗いコンバージョン値と2桁のソースIDのみが含まれます。ただし、階層2または3の広告では、最初のポストバックに細かいコンバージョン値と2~4桁のソースIDが含まれます。2回目と3回目のポストバックには、クラウドの匿名層が0より上の場合にのみ共有され、粗いコンバージョン値と2桁のソースIDのみが含まれます。

以下にまとめます。

階層型コンバージョン値とソースID

SKAdNetworkの以前のバージョンでは、Appleのプライバシーしきい値が満たされている場合にのみ、ポストバックにコンバージョン値が含まれていました。クラウドの匿名性が低い場合、Appleは、コンバージョン値とソースアプリIDをマスクすることで、ユーザーのプライバシーを保護するために特別な予防措置を講じます。 

SKAdNetwork 4.0では、(現在存在する64種類の「細かい」値に加えて)「粗い」コンバージョン値の新しいセットが導入されています。  

前述したように、粗いコンバージョン値は低、中、高の3種類に分けられます。広告主は、これらの値を割り当てさまざまな程度のユーザーエンゲージメントを示すことで、特にクラウドの匿名性が低いレベルでは、プライバシーのしきい値に達していないときに一部のアトリビューションデータを取得できます。

SKAN 4.0のもう1つの変更点は、ソースIDに関するものです。これもキャンペーンの粒度に大きな影響を与えます。Appleは、キャンペーンIDフィールドの名称をソースIDに変更しました。この変更に伴い、IDの範囲を2桁(100オプションに相当)から4桁(1万オプションに相当)に拡大しました。

ソースIDは1つの数字として表示されますが、Appleは広告主に対して、3つの階層的な数字の並びとして解釈するよう求めています。このアプローチを採用することで、広告主は、広告の配置、地域ターゲティング、クリエイティブコンポーネントなどの要素を含むさまざまなパラメーターを、包括的に計測できるようになります。

SKAdNetwork 4.0 - 新機能
ソース:AppleのSKAdNetworkの新機能 — WWDC22動画

粗いコンバージョン値は、2回目と3回目のポストバックで提供されます。プライバシーのしきい値が満たされていない場合は、1回目のポストバックで提供されます。一方、細かいコンバージョン値は最初のポストバックにのみ含まれます。

階層型ソースID

SKAN 4.0以降、AppleはキャンペーンIDフィールドの名称をソースIDに変更し、その範囲を2桁(100オプションを表す)から4桁(1万オプションを表す)に増やしています。 

ソースIDは1つの数字ですが、Appleは広告主が3つの階層的な数字として使用することを推奨しています。これにより、広告の配置、地域、クリエイティブなど、より多くのパラメーターを計測できるようになります。

階層型コンバージョン値と同様に、階層型ソースIDもAppleのプライバシーしきい値に準拠します。つまり、クラウドの匿名性のレベルが高いほど、提供される粒度のレベルが高くなります。

SKAdNetwork 4.0階層型ソースID
ソース:AppleのSKAdNetworkの新機能 — WWDC22動画

階層型コンバージョン値と同様に、階層型ソースIDもAppleのプライバシーしきい値に準拠します。つまり、提供される粒度のレベルがクラウドの匿名性のレベルと直接ひも付いており、多様なプライバシー要件に適応可能なシステムとなっています。

ポストバック1回目ポストバック2&3回目
クラウドの匿名層02桁のソースIDのみ x
クラウドの匿名層12桁のソースID 粗いコンバージョン値
2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値
クラウドの匿名層22、3、または4桁のソースID
細かいコンバージョン値
2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値
クラウドの匿名層32、3、または4桁のソースID
細かいコンバージョン値 ソースアプリID/ソースドメイン
2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値

Web-to-appに対応

これまでは、広告主が計測できるのはApp-to-appフローだけで、Web-to-appフローはサポートされていませんでした。SKAN 4.0では、SafariのWeb-to-appアトリビューションがサポートされ、広告主は複数のチャネルでキャンペーンのパフォーマンスを計測できるようになりました。

SKAN 4.0での変更点と戦略構築について詳しくは、こちらを参照してください。

広告主向けのSKAdNetworkの活用方法

SKAdNetworkに確実に対応するためのいくつかの方法を紹介します。

  • データの集約 – 各アドネットワークからSKAdNetworkの全情報を収集します。
  • データの検証 – すべてのポストバックがAppleによって署名されていること、伝送過程で不正な加工が施されていないことを確認します。これに確実に対処するには、信頼できるMMPとの連携が必要です。
  • データの強化 – SKAdNetworkの情報をインプレッション、クリック、コスト、オーガニックトラフィックなどのほかのデータポイントと照合し、完全なROI分析を行います。
  • データの有効化 – 専用のダッシュボードとインターフェイスを使用して、データをわかりやすく、利用しやすく表示します。MMPはそのサポートを担います。 
  • シームレスな連携 – 利用中のモバイルアトリビューションソリューションが完全なカプセル化に対応していることを確認します。カプセル化により、特にSKAdNetworkのプロトコルが今後変更された場合でも、無駄な時間と労力をかけずにすみます。
  • コンバージョンイベント – サーバー側で動的かつ柔軟なアプリ内イベントの計測を行います。

重要なポイント

モバイル広告業界がプライバシー中心の時代に適応する中で、計測、アトリビュート、最適化の機能はこれからも向上していくでしょう。優れたモデル、予測分析の利用拡大、SKANにおける専門知識の習得、エコシステム全体の革新など、さまざまな要素が計測可能性の向上を後押ししています。 

広告主のための推奨事項:

  • 使いやすいツールを利用してコンバージョン値をマッピングし、頻繁に更新して、開発に不要な時間を費やすことなく、64種類のコンバージョン値を最大限に活用します。
  • 予測分析により、時間制限の問題を解決し、初期に発生したエンゲージメント行動を収集して、広告キャンペーンのパフォーマンスを長期的に予測します。SKAdNetworkでモバイルアトリビューションを自動的に計測して、計測されるデータや計測時間の制約を取り払うことによって、この新たな現実の中で競争優位性を維持および強化できます。
  • 新しいiOS 14エコシステムでは、あらゆるタイプの不正からデータを安全に守る必要があります。MMPは、キャンペーンのパフォーマンスに関する正確なデータを入手できるようにして、SKAdNetworkでの不正から広告主を保護します。構造上の欠点、データの制約、レポートに潜む落とし穴に対してエンドツーエンドの解決策を提供し、インストール前からインストール後までの広告費を守ります。
  • エコシステムとの連携 – Facebook、Twitter、Snap、ironSourceなどのアドネットワークとつながりのあるMMPと連携します。強固な協力体制を整え、ポストバック、コンバージョン値のスキーマ、データがMMPなどのパートナーにスムーズかつ簡単に配信されるようにします。
  • SKANの専門知識を採用し、エコシステム全体のイノベーションを実現します。 
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SKAdNetwork 4.0がリリースされました – 戦略を立てましょう https://www.appsflyer.com/ja/blog/trends-insights/skadnetwork-4-strategy/ Mon, 31 Oct 2022 01:50:40 +0000 https://www.appsflyer.com/blog/uncategorized/skadnetwork-4-0%e3%81%8c%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f%e3%80%82%e6%88%a6%e7%95%a5%e3%82%92%e7%ab%8b%e3%81%a6%e3%81%be%e3%81%97%e3%82%87%e3%81%86/ SKAN 4.0

SKAN 4.0のエキサイティングで待望のリリースは、多くの新機能をもたらすだけでなく、アドネットワークとアプリ開発者の両方に多くのオプションをもたらします。 バージョンが更新されるたびに、SKANはますます価値のあるものになっていますが、同時にますます複雑になっています。ユーザー獲得とSKAN戦略はゲームのようなものであり、精通したiOS開発者は他の開発者とは一線を画す存在になるでしょう。 はじめに SKANの戦略について説明する前に、まずSKAN 4.0の変更点について確認しておきましょう。SKAN 4.0の変更には4つのカテゴリーがあります。 1. LTV(顧客生涯価値)の計測 SKAN 4.0では、Appleは最大3つ(!)ユーザーごとのポストバックは次の順序で機能します。 第1回ポストバック LTV計測に関する最初のポストバックを見ると、主に2つの特徴があります。 2 回目のポストバック 2つ目のポストバックの導入は素晴らしいニュースです。これで、3日目から7日目のユーザーアクティビティを計測できます。2 つ目のポストバックには 3 つの免責事項があります。 3 回目のポストバック 3 回目のポストバックは 2 回目のポストバックとよく似ていますが、8 日目から 35 日目までのユーザーアクティビティを計測します。2 回目のポストバックと同様に、3 つ目のポストバックには 3 つの免責事項があります。 lockWindow Appleは「LockWindow」という新しいコンセプトも導入しています。これにより、アプリ開発者はユーザーアクティビティの計測を停止して、できるだけ早くポストバックを取得することができます。計測ウィンドウのロックは、アクティビティウィンドウ内のポストバックごとに実行できます。たとえば、2 回目のポストバックのウィンドウを、ユーザーのアクティビティの 3 日目から 7 日目の間の任意の場所でロックできます。  2. アドネットワークの最適化/レポートのドリルダウン SKAN 4.0の重要なアップデートの1つは、アドネットワークにとって非常に役立つでしょう。キャンペーンディメンションレポートの精度が向上しました。以前のSKANバージョンでは、キャンペーンIDは2桁に制限されていました。つまり、アドネットワークは広告に0から99までの数字しか割り当てることができませんでした。SKAN 4.0では、キャンペーンIDは「ソースID(source identifier)」として生まれ変わり、最大4桁(最大10,000通り)を含めることができます。  また、これは非常に重要な注意点ですが、プライバシーしきい値の条件を満たした達した場合にのみ、アドネットワークはポストバックで4桁すべてのソースIDを受け取ることができます。プライバシーしきい値を満たしていない場合、アドネットワークは 3 桁または 2 桁(最小 2 桁)を受け取ることがあります。 この数か月間、アドネットワークがこの新機能をどのように活用するかについて、アドネットワークと何度も話し合ってきました。現状では、アドネットワークには主に2つのアプローチがあります。 3. その他のアトリビューションチャネル これまでのSKAN […]

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SKAN 4.0

SKAN 4.0のエキサイティングで待望のリリースは、多くの新機能をもたらすだけでなく、アドネットワークとアプリ開発者の両方に多くのオプションをもたらします。 バージョンが更新されるたびに、SKANはますます価値のあるものになっていますが、同時にますます複雑になっています。ユーザー獲得とSKAN戦略はゲームのようなものであり、精通したiOS開発者は他の開発者とは一線を画す存在になるでしょう。

はじめに

SKANの戦略について説明する前に、まずSKAN 4.0の変更点について確認しておきましょう。SKAN 4.0の変更には4つのカテゴリーがあります。

1. LTV(顧客生涯価値)の計測

SKAN 4.0では、Appleは最大3つ(!)ユーザーごとのポストバックは次の順序で機能します

第1回ポストバック

LTV計測に関する最初のポストバックを見ると、主に2つの特徴があります。

  1. 必要に応じて、最大48時間のユーザーアクティビティを計測できます(以前はユーザーが24時間アクティブでなくなると、その時間枠を超えるものは計測できませんでした)
  2. 「粗い粒度」のコンバージョン値の導入。粗い粒度とは、低 (low)、中 (medium)、高 (high) の3つの値しか持たない新しいタイプのコンバージョン値です。現在、イベントや収益をコンバージョン値 0 ~ 63 にマッピングしているのと同じように、イベントや収益をlow、medium、highの3段階にマッピングできるようになりました。返されるポストバックには、細かい粒度の(従来の)コンバージョン値、粗い粒度のコンバージョン値、または「null」のいずれかが含まれます(Appleが定義するプライバシーしきい値により決定)。なぜこの変更が重要なのでしょうか?粗い粒度のコンバージョン値の追加により、nullとなってしまう割合は大幅に低下するものと予想されます。以前はAppleがプライバシーしきい値に達していないときにコンバージョン値を隠す必要があった場合でも、これからは粗い粒度のコンバージョン値という「中間点」があります。

2 回目のポストバック

2つ目のポストバックの導入は素晴らしいニュースです。これで、3日目から7日目のユーザーアクティビティを計測できます。2 つ目のポストバックには 3 つの免責事項があります。

  1.  粗い粒度、またはnullのコンバージョン値のみが返されます。
  2. ポストバックの送信準備が整ってからポストバックが送信されるまでの遅延は、24時間から144時間までさまざまです。
  3. 2 回目のポストバックは、ユーザーがこの時間枠でアクティブだった場合にのみ送信されます。

3 回目のポストバック

3 回目のポストバックは 2 回目のポストバックとよく似ていますが、8 日目から 35 日目までのユーザーアクティビティを計測します。2 回目のポストバックと同様に、3 つ目のポストバックには 3 つの免責事項があります。

  1. 粗い粒度またはnullのコンバージョン値のみが返されます。
  2. ポストバックの送信準備が整ってからポストバックが送信されるまでの遅延は、24時間から144時間までさまざまです。
  3. 3 回目のポストバックは、ユーザーがこの時間枠でアクティブだった場合にのみ送信されます。

lockWindow

Appleは「LockWindow」という新しいコンセプトも導入しています。これにより、アプリ開発者はユーザーアクティビティの計測を停止して、できるだけ早くポストバックを取得することができます。計測ウィンドウのロックは、アクティビティウィンドウ内のポストバックごとに実行できます。たとえば、2 回目のポストバックのウィンドウを、ユーザーのアクティビティの 3 日目から 7 日目の間の任意の場所でロックできます。 

2. アドネットワークの最適化/レポートのドリルダウン

SKAN 4.0の重要なアップデートの1つは、アドネットワークにとって非常に役立つでしょう。キャンペーンディメンションレポートの精度が向上しました。以前のSKANバージョンでは、キャンペーンIDは2桁に制限されていました。つまり、アドネットワークは広告に0から99までの数字しか割り当てることができませんでした。SKAN 4.0では、キャンペーンIDは「ソースID(source identifier)」として生まれ変わり、最大4桁(最大10,000通り)を含めることができます。 

また、これは非常に重要な注意点ですが、プライバシーしきい値の条件を満たした達した場合にのみ、アドネットワークはポストバックで4桁すべてのソースIDを受け取ることができます。プライバシーしきい値を満たしていない場合、アドネットワークは 3 桁または 2 桁(最小 2 桁)を受け取ることがあります。

この数か月間、アドネットワークがこの新機能をどのように活用するかについて、アドネットワークと何度も話し合ってきました。現状では、アドネットワークには主に2つのアプローチがあります。

  1. 余分な 2 桁は内部最適化に使用されます。
  2. 余った2桁の数字は、広告主のニーズ(国別ディメンションやクリエイティブIDなど)に基づく追加のレポート内訳に使用されます。

3. その他のアトリビューションチャネル

これまでのSKAN バージョンでの主な問題点の 1 つは、ウェブからアプリへのアトリビューションがサポートされていないことでした(英語)。その結果、マーケティング担当者の主な顧客獲得チャネル(Google広告など)の一部がSKANの対象外となりました。 

Appleは今、SafariからのWeb-to-Appのアトリビューションのサポートを追加しようとしています。

この新しいソリューションはSafariのみをサポートしていますが、私たちのデータによると、iPhoneユーザーの93.65%がSafariを選択しているモバイルブラウザです。

4. プライバシーしきい値

SKAdNetworkの以前のバージョンでは、ユーザーのコホートがプライバシーしきい値を超えなかった場合、Appleはポストバックからコンバージョン値やソースアプリID(広告配信面のアプリID)を削除し、両方とも無効化されていました。 

SKAN 4.0では、この概念が広がりました。クラウドの匿名性には4つの階層があります。0、1、2、3。Appleは、各インストールがどのクラウド匿名階層に属するかを決定し、その階層に基づいて、細かい粒度のコンバージョン値、粗い粒度のコンバージョン値、ソースID、またはソースアプリIDのフィールドを1つ以上削除する場合があります。 

戦略の構築

SKAN 4.0について理解できたので、次は取り組み方について計画を立てましょう。 

業界がSKAN 4.0と連携するまでにはしばらく時間がかかりますが、追加機能を最大限に活用するためにLTV計測をどのように設定するかについては、すでに考え始めているはずです。 

何をいつ計測すべきなのでしょうか?考慮すべき要素は次のとおりです。

  1. データの鮮度 – 最適化のためにデータはいつ必要とされるでしょうか?
  2. 計測の最適化 – 各ポストバック(1回目、2回目、3回目)の計測をどのように最適化すべきでしょうか?
  3. レポート – あなたがレポートしたい内容はどのようなものですか?

データ鮮度

キャンペーンを効果的に実施するうえで非常に重要な点は、できるだけ早く意思決定を行うことです。SKAN 4.0では、LockWindow機能を使用しない限り、最初のポストバックはインストールが行われてから3〜4日後に届きます。

何を計測するかを検討する際には、ユーザーアクティビティ取得の情報量とデータ鮮度との間にはトレードオフがあることを考慮する必要があります。

計測の最適化

よくある誤解として、粗い粒度のコンバージョン値は細かい粒度のコンバージョン値の派生物であるというものがあります。これはまったく当てはまりません。大まかなコンバージョン値は、イベントや収益をマッピングするためのまったく別の方法です。

AppsFlyerのConversion Studioでは(英語)、広告主はポストバックごとに特定のアプリ内イベントまたは収益範囲を「low」、「medium」、「high」としてマッピングできます。たとえば、開発者はポストバック #2 に購入イベントを「medium」 としてマッピングし、ポストバック #3 では level_complete イベントを「medium」としてマッピングできる可能性があります。 

アプリのカテゴリによっては、粗い粒度のコンバージョン値が大きな価値とインサイトをもたらすことがあります。たとえば、サブスクリプションベースのアプリでは、2 回目のポストバックでサブスクリプションイベントを「high」にマッピングできます。また、インタラクティブなSKAdventureシミュレーター(英語)で、SKAN 4.0計測のカテゴリー別例をいくつか確認できます。

レポート

SKAN 4.0でのレポーティングは少し難しいかもしれません。ソース IDは 2,3 桁または 4 桁なので、ポストバックのたびに異なる桁数が返されることがあります。 

ここでクライアントの例を見てみましょう。アドネットワークが国を示すために3桁目の数字を使っている場合、受け取るポストバックには国のディメンションが含まれるものもあれば、プライバシーしきい値によって含まれないものもあります。さらに、2番目と3番目のポストバックにはデフォルトで2桁のソースIDしか含まれていません。つまり、国のデータはインストール後2日目までしか利用できません。 

アプリ開発者は、新しい機能(新しい制限と組み合わさって)がLTVデータレポートにとってどのような意味を持つのかを理解しながら、それに応じた準備をする必要があります。

今後の展望

SKAN 4.0には、アプリ開発者が計測方法と計測対象を定義するための素晴らしい新機能と多くのオプションが用意されています。このニュースはまだ新鮮ですが、慣れ親しんで計画を立てることを強くお勧めします。 

業界がSKAN 4.0を完全に採用するまでにはしばらく時間がかかるかもしれません。なぜなら、このエコシステムにおけるすべての利害関係者(アプリ開発者、MMP、アドネットワーク、パブリッシャー、エンドユーザー)によって採用されるからです。 

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SKANを知る:Apple社のSKAdNetworkより得たデータから見えてくるもの https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/inside-skan/ Wed, 01 Jun 2022 01:08:51 +0000 https:////www.appsflyer.com//?post_type=resource&p=137088 Inside SKAN - OG

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Inside SKAN - OG
はじめに

Appleによるプライバシー中心の集約式アトリビューションフレームワーク、SKAdNetwork(SKAN)(英語)は業界に激震をもたらしました。iOS 14.5以降、iOSユーザーの大半がユーザーレベルのデータへのアクセスを拒否するようになったため、キャンペーンの成功度はSKANデータで計測することになります。

SKANはデータプライバシーとマーケティング計測のバランスを取るまったく新しいメカニズムを導入し、iOSでのモバイルアプリマーケティングの様相を一変させました。新たな世界標準であるSKANの中核を成すのが、高機能タイマー、容易に解読できないプライバシーしきい値、キャンペーンの成功を評価するユニークなコンバージョン値システムといった機能です。

iOS 14でAppleがApp Trancking Transparency(ATT)(英語)フレームワークを導入後、プライバシー中心型の方針が注目され、ユーザーデータを取り巻く悪い慣習が排除されています。これは間違いなく意義のある進歩です。

一方で、特にSKANではキャンペーンのパフォーマンスを最適化するうえで必要なデータが制約されるため、新たなフレームワークは様々な課題ももたらしています。

AppsFlyerのガイド「SKANを知る」では、SKAdNetworkに移行するこの時期に得られるインサイトや知識に着目します。このガイドは、SKAdNetworkという広大な未踏の領域に分け入り、ビジネスのサステナブルな成長と収益の向上を目指す皆様のために作成されました。

SKAN guide - part 1
チャプター1

パブリッシャーと広告主のアプリとの関係が可視化

広告出稿量が多いアプリカテゴリの広告主はどのパブリッシャーと契約を結んでいるか。この問いにはモバイル計測パートナー(MMP)(英語)もアドネットワークも答えられませんでした。

でも、これからは違います。

AppleがiOS 14以降に導入した集約式アトリビューションのソリューション、SKAdNetworkの一環として、広告主とパブリッシャーを結ぶ新しいデータが初めて利用可能になりました。

AppleのパブリッシャーアプリID(Android端末においても提供されていません)はこれまでMMPと広告主には表示されませんでした。しかし、SKAdNetworkのポストバックにはsource-app-idが含まれています。この新しいデータを活用すると、パブリッシャーと広告主との双方向の連携がわかります。

このデータはアプリマーケターにとって非常に価値があります。ターゲティングを可能にし(特にプライバシーが重視される現在は利用可能なデータが制限され、文脈に沿ったシグナルの重要性が急激に高まっています)、広告収益を高め(パブリッシャーはユーザーが親近感を抱きやすいカテゴリやジャンル(英語)を優先的に扱うことができます)、クロスプロモーションを最適化するポイントを把握できます。導入するメリットは他にも多々あります。

このガイドでは、SKAdNetworkの多くのインサイトを明らかにします。広告主の皆様がこの広大な未踏の領域で正しい方向性を維持するための一助になれば幸いです。

サンキーダイアグラムで明らかになるデータ

サンキーダイアグラムは特定の流量を視覚化したもので、流れや数値の大小を矢印の幅で示しています。

サンキーダイアグラムについては、SKAdNetworkから広告主-パブリッシャーに送られるデータを図式化した下表で説明するのがわかりやすいでしょう。

左側はパブリッシャーのアプリカテゴリ、右側が広告主のアプリカテゴリです。どのカテゴリがどの程度連動しているかがわかります。 

サンキーダイアグラムには3種類のインサイトがあります。

1) 左から右へ、またはパブリッシャーのアプリカテゴリから広告主のアプリカテゴリを見ると、ソーシャルアプリに出稿した広告がゲームアプリインストール数の51%に寄与しています。

2) 右から左へ見ると、ゲームアプリのダウンロードのうち35%がソーシャルアプリに出稿した広告から誘導されたものです。

3) 左側と右側には各形式の配分のみが表示されています。たとえば、広告経由(有料)アプリインストール数の48%にソーシャルアプリ(パブリッシャー側)の広告が寄与しています。

主な調査結果

この調査結果は、2021年5月10日から6月15日までの間に集計した多量のSKAdNetworkポストバックデータから割り出したものです。

1) 総合評価:ソーシャルアプリとゲームアプリのパブリッシャーが首位に君臨

パブリッシャー側:

  • ソーシャルアプリとゲームアプリの広告は有料アプリインストールの92%に躍進(ソーシャルアプリ:48%、ゲームアプリ:44%)。

a) ソーシャルネットワーク広告プラットフォームは広告主の間で人気が高い(Facebook、Snapchat、Twitter、TikTokはすべてSKAdNetworkに統合済み)、b) アプリ業界ではゲームのシェアが高く、パブリッシャーとして需要と収益の両方を高める手段として積極的に広告を出稿するという2点を考慮すると、決して意外な結果ではありません。

  • ソーシャルアプリのパブリッシャーがインストールに寄与した半数以上がゲームアプリです。続いてショッピングアプリのインストールに10%、教育アプリとヘルス&フィットネスアプリにそれぞれ7%寄与しています。
  • ゲームアプリのパブリッシャーは、実に97%のゲームアプリのインストールに寄与しています。ゲーマーはたくさんのゲームをプレイし、次にプレイするゲームを常に探しているわけですから、これは当然の結果と言えます。

広告主側:

  • ゲームアプリは有料インストールの70%を占め、5%にとどまった2位のショッピングアプリに大きく差をつけています。

ゲームアプリのマーケターは有料ユーザーを獲得し需要を促そうとしています。ゲームアプリ業界は他の業界よりもはるかに競争が激しいため、マネタイズと認知度への投資が求められています。

マーケターは総じてデジタル通で、データの活用に自信があり、自分が意志決定を下した広告への投資が利益を生むと自負しています。

2) ゲームアプリ以外のパブリッシャー:ソーシャルアプリが86%のシェアを獲得

  • パブリッシャーからゲームアプリの膨大なソースを除外すると、非ゲームアプリのパブリッシャーではソーシャルアプリが86%のシェアを保持していることがわかります。
  • ショッピングアプリは第2位につけていますが、パブリッシャーのプラットフォームを全く利用していません。ユーザーがショッピングアプリを利用する理由は商品の購入以外に考えられず、ブランドの目標とも合致しているため、インストールまでのフローを広告で中断するのはかえって逆効果だからです。
  • エンターテインメントアプリはパブリッシャーでは第2位のシェアを持ち、ストリーミングアプリと同様、サブスクリプションによる収益を補完し、補足する収益ストリームとして広告を利用するケースが多く、アプリストアではゲームアプリに類似する多くのアプリがエンターテインメントのカテゴリに入ります。

3) ゲームアプリのサブカテゴリ*:収益モデルがパブリッシング先の配分を決定

  • 有料ゲームアプリのインストールにハイパーカジュアルゲーム(HC)(英語)のアプリ広告が48%寄与しました。収入源をアプリ内広告(IAA)(英語)に全面的に依存し、人気も高いことから、ハイパーカジュアルゲームはゲームアプリのパブリッシングで支配的な立場にあります。
  • それ以外のゲームカテゴリのパブリッシング先にも収益ストリームが寄与しています。ハードコアゲームやソーシャルカジノは主にアプリ内購入(IAP)(英語)から収益を得ており、カジュアルゲームはアプリ内広告(IAA)とアプリ内購入(IAP)からの収入が半々といった状況です。こうしたサブカテゴリはニッチ度が高く、ゲーム上級者への訴求力が高いため、ユーザー層の規模が小さいという問題もあります。

ジャンルはアプリストアのカテゴリをもとに以下のとおり分類

  • ハイパーカジュアル:収益の90%以上が広告収益のアプリ
  • カジュアル:カジュアル、パズル、カード、ボード、ワード、教育、トリビア、ファミリー、スポーツ
  • ミッドコア:アドベンチャー、シミュレーション、アクション、アーケード、レース
  • ハードコア:ストラテジー、ロールプレイング
  • ソーシャルカジノ:カジノ(リアルマネーなし)

4) ゲームのジャンル:カジュアルゲームとパズルゲームがパブリッシング先として45%のシェアを維持

Sankey diagram gamin sub sub genre casual and puzzle
  • ゲームのカテゴリ別で見ると、カジュアルゲームのアプリが有料ゲームアプリのインストール全体の30%に寄与し、パズルゲームが15%で2位につけています。アプリストア基準のカテゴリでは、ハイパーカジュアルゲームアプリはカジュアルゲームに属します。

前述のとおり、こうしたアプリはアプリ内広告(IAA)に依存し、パブリッシング先として支配的な立場にあります。パズルゲームもカジュアルゲームの一形態であり、比較的プレイしやすく、アプリ内広告(IAA)とアプリ内購入(IAP)を組み合わせた戦略で収益を上げます。

  • レーシングゲームはパブリッシング先としてふるわない一方、有料インストールの15%を占めています。

まとめ

  • SKAdNetworkの登場により、パブリッシャーと広告主のアプリとを結ぶ新たなデータが初めて利用できるようになりました。
  • ソーシャルネットワーク広告プラットフォームとゲームアプリの人気の高さや規模の大きさから、ゲームアプリ内の広告は数多くの有料インストールに寄与しています。
  • 熾烈な競争下にあるゲームアプリの分野ではマーケターが有料ユーザーの獲得に特に力を入れたため、有料アプリのインストールが大幅に増加しました。
  • 非ゲームアプリ分野のパブリッシングでは、ソーシャルアプリが1位、エンターテインメントアプリが2位につけています。
  • 広告はショッピングの動線を中断させる傾向があるため、ショッピングアプリは収益では第2位にありながら、パブリッシャーのプラットフォームを全く利用していません。
  • ゲームアプリのパブリッシングでハイパーカジュアルゲームアプリの広告が支配的な立場にあるのは、主に人気の高さと、収益をアプリ内広告(IAA)による収入に全面的に依存しているためです。
Inside SKAN - part 2
チャプター2

5月20日、null CVの比率に関する興味深い変化

5月21日、AppleのSKAdNetworkポストバックでnullを返したコンバージョン値(CV)の比率が劇的に変わりました。 

一部のメディアソースでnull CVが80%から20%まで大幅な減少を示した一方、null CVが0%から30%まで急上昇する逆向きのトレンドを示したメディアソースもありました。

計測期間中に10の主要メディアソースから取得したポストバック4,700万件にもとづくデータから、Appleが5月20日にプライバシーしきい値を判定するロジックを変更した可能性があることがわかりました。その結果、翌日のnull CVにすぐさま影響が出ました。

この件についてAppleがコメントしていない中、当社が単独で確度の高い原因を特定できたことには触れておくべきでしょう。

本章では、この大きな変動に対する当社の見解のほか、潜在的な原因、予想される影響、広告主に推奨する対策について述べます。

発端:Appleによるプライバシーしきい値の変更

上述のとおり、Appleが5月20日にプライバシーしきい値を更新したと当社は見ています。

ただ、このプライバシーしきい値とやらは一体どのような代物なのでしょう?いい質問です。Appleはこのドキュメント(英語)で「Appleのプライバシーしきい値を満たすと当社が判断した値であれば、ポストバックにはコンバージョン値とソースアプリのIDを含む場合があります」とのみ言及しています。

この「しきい値を満たす」とはどんな状態を指すのでしょうか。現時点でわかっていることから想像するしかありません。詳細については後述します。

Appleのプライバシーしきい値とは原則、ユニークユーザーの特定や特定に近い行為を排除するものと断言してよさそうです。

SKAdNetworkのような集約型ソリューションでは、ポストバックの数が少ないほど、ある種のユーザーを特定しやすくなります。したがって、パブリッシャーのデータ収集頻度を1日1回まで下げると、含まれるポストバックの数を少なく抑えられます。

その場合、ユーザーが特定されるおそれがあるとAppleが判断すると、パブリッシャーから毎日取得するポストバックの値はnullに変換されます。

言うまでもなく、この措置は広告主に深刻な影響を与えます。コンバージョン値はSKAdNetworkから得られる唯一のデータであり、インストール後のアクティビティを予測し、最終的にはキャンペーンの最適化に貢献します。コンバージョン値が入手できないと広告主は肝心のインストール後のデータが得られず、重要性も価値もかなり低い、インストールデータしか利用できません。

null CVが急上昇したネットワークと急落したネットワークがあった理由

プライバシーしきい値を割り出す際の内部ロジックがネットワークによって異なるからだと当社は考えます。彼らは、たとえば5月20日の事象のような変更があった場合、キャンペーン階層、アドセット、パブリッシャー単位でネットワーク間のパフォーマンスに甚大な変化を引き起こすおそれがあると広告主に注意喚起しています。

たとえば100や1,000ものパブリッシャーを抱えるアドネットワークはパブリッシャーの視点でデータをとらえるようになりますが、ポストバックがごく少数になることも予想されます。ソーシャルネットワークなどのメディアソースではパブリッシャーがひとつかごく少数であるため、アドセット単位でデータを分析します。

ちなみにFacebookは先日、同社がFacebookに適用させるプライバシーしきい値は1キャンペーンにつき1日128インストールと広告主に勧告しています。

AppleがSKAdNetworkキャンペーンの上限を100にしたという実情はともかく、プライバシーしきい値は総じてネットワークを複雑にします。この仮説を裏付ける情報として、当社が取材したアドネットワークの一部が本件についての問題を認識し、null値の発生率を減らすよう作業を進めていることを確認しました。

Appleのプライバシーしきい値に関する最新のインサイト

先日のプライバシーしきい値の更新がはらむ問題点をさらに明確にするため、当社では1回のキャンペーン当たりのnull CVの割合をポストバック数と比較し、その後もう一度キャンペーン数と比較しました。

以下に示すデータは、アプリ、キャンペーン、ネットワークの1日当たりのポストバック数にもとづいています。ただ、Appleのロジックが含まれているとばかり思っていたソースアプリのIDディメンションは含まれていません。他の要因の関与は不明なので、今回得たデータは個別のベンチマークではなく、一般的なトレンドに目を向ける上で役立つでしょう。

1アプリ、1キャンペーン、1日あたりのポストバック数におけるnull CVの比率(7月1~10日)
サンプルデータの規模:ポストバック1,500万件、メディアソース55件、アプリ2,400種類

一方、null CVの割合をキャンペーン数と比較すると、キャンペーン数が大体57を超えたあたりでnull CVの比率は約10%から30%超に上昇するのがわかりました。このトレンドは一定しておらず、キャンペーン数が61回目と71回目で急落するトレンドが明確に示されていますが、それでも上向きにシフトしています。

推奨される対策

  • 広告主は広告を出稿するあらゆるネットワークで、キャンペーン1回当たりのインストール数増加に結び付くよう自社のキャンペーン構造を刷新し、該当する場合はネットワーク(例:Facebook)のガイダンスに従うことを推奨します。
  • ネットワークはAppleに明確な指針の提示を求め、ロジックや値が今後改訂される際にはAppleからその旨を示す注意喚起を受け取れるようにし、キャンペーンタクソノミーの推奨事項を適切に更新できるようにしておくと、将来的には有利な立場が取れるかもしれません。
  • 広告主はセグメント分けが煩雑なキャンペーンをやめ、推奨事項に従ってキャンペーン集計などの計測を実施するなど、アジャイルな対応を取るべきでしょう。

結論

プライバシーしきい値は、プライバシーが重視される現在には欠かせない要素です。どのようなプライバシー対策を、いつ、どのように展開するかについて透明性を高めておくと、マーケターは、キャンペーンの最適化と同時に新たなプライバシー基準を遵守できるようになります。

情報の適合性を極限まで高めるため、当社では情報を入手し次第、このサイトの投稿を更新し、現状並びに今後のトレンドを引き続き緊密に監視し、分析し、問題点の究明に努めます。

Inside SKAN - chapter 3
チャプター3

非オーガニックインストール(NOI)数が低い理由(および不安を取り除くアドバイス)

プライバシー中心の時代を迎え、モバイルアプリマーケターはキャンペーンの計測やアトリビューション、最適化の方針を考え直す段階にあります。AppleのSKAdNetwork(SKAN)から提供されるインストール後のデータに制限が課せられる中、彼らはLTV(顧客生涯価値)(英語)ROAS(広告費回収率)(英語)を割り出さねばならない現実と戦っています。

その上iOS 14はもうひとつの重要なパフォーマンス指標、すなわち非オーガニックインストール数(NOI)にも悪影響を及ぼし、多くの広告主が頭を抱えています。

その実情を、当社の調査結果が如実に語っています。

平均的なアプリでiOS 14リリース前のアトリビューション値と比較すると、SKANに紐付けられた非オーガニックインストール(NOI)数は37%低下しています。

この現象に悩まされているのは御社のアプリだけではありません。

今回の分析は、同一アプリ、同一ネットワーク、同一の期間内にサンプリングしたデータから、2021年2月と7月のトラフィックを比較したものです。すなわち、比較の有効性が担保できるよう、アプリとネットワークは2月と7月で同じ組み合わせになるよう設定する必要がありました。

非オーガニックインストール(NOI)数の低下を招いた6つの理由

1) SKANバージョン2.2以降の実装率が低く、ビュースルーアトリビューション(VTA)を計測できない

ビュースルーアトリビューション(VTA)はSKANバージョン2.2以降でのみ有効であり、当該バージョンからのポストバック中22%がビュースルーであることを確認しました。

一方、SKAN2.2より前のバージョンからのポストバックは76%にも達しています。ネットワークやパブリッシャーがバージョン2.2以降をサポートしていないか、エンドユーザーがパブリッシャーのアプリをバージョンアップしていない場合、理屈では76%のポストバックのうち22%は、記録されていないビュースルーアトリビューション(VTA)の可能性があります。

当社データによると、パブリッシャーの85%、ネットワークの73%がバージョン2.2以降を実装しています。ところが、膨大なトラフィックがある業界のメジャープレイヤーがまだバージョン2.2以降を実装しておらず、上述した数字には含まれていないという実情があります。

いずれにせよ、三者の歯車が噛み合う必要があります。

ビュースルーアトリビューション(VTA)は3つの条件を満たさないと記録できません。ネットワークとパブリッシャーの両方がSKANバージョン2.2以降に対応し、エンドユーザーもパブリッシャーのアプリを最新バージョンまで更新する必要があります。

SKAN version 2.2

2) パブリッシャーのアプリの中にはSKANを実装していないものがある

appsflyer.com/blog/mobile-marketing/ios-covid-mobile-web-comeback/(opens in a new tab)

SKANポストバックが送信されるには3つの条件が揃う必要があります。

  1. アドネットワークが広告に署名する
  2. 広告主のアプリがコンバージョン値を更新する
  3. パブリッシャーのアプリがSKANフローを流す

広告主のアプリとネットワークのみを計測する場合も、パブリッシャーのアプリを関与させる必要があります。一部にSKANを実装していないケースも確認していますが、これも非オーガニックインストール(NOI)数の低下を招いた原因とみなされています。

3) SKANのウェブアトリビューションがない

ウェブは新規ユーザーの獲得と既存顧客とのエンゲージメントの両方において魅力的なソースであるため、アプリマーケターにとってますます重要なタッチポイントになりつつあります。当社データによると、インストールの約10%がウェブのタッチポイントに起因する(英語)ものです。

しかし、SKANはウェブアトリビューションをサポートしていません……

また、ジャーニーの多くが、やはりウェブのタッチポイントであるGoogle検索を起点としています。SafariのようにiOS標準の検索エンジンではありませんが、Google ChromeはGoogleのチャネル経由でiOSに10%ほどインストールされています。

4) 同意を得ていないユーザーのセルフアトリビューションが期待できない

iOS 14がリリースされるまでは、ルックバック期間中に取得されたエンゲージメントで、ファネル内で支払い対象のタッチポイントなら段階を問わず、セルフレポーティングネットワーク(SRN媒体)ですべて広告費を請求できました。

ところがSKAN導入後、SRNは他のメディアソースと同様、ラストタッチアトリビューションが請求対象になりました。最後のタッチポイントで貢献したネットワークが、契約成立を示すポストバックを受け取ります。それまでのエンゲージメントは評価対象外ですのでポストバックは送信されません。

広告主がSRN管理画面でSKAN実装前と後のトラフィックを比較すると、明らかに差分が生じているのがわかります。

5)iOS予算の減少

当社のデータでは、iOSの予算が15~20%減少し、非オーガニックインストール(NOI)やアトリビューション全般に影響が及んでいることが示されています。その一方で、予算全体でiOS予算が占める割合は10%減にとどまっています。

ただ、このトレンドはまったく安定していません。広告予算をAndroidのキャンペーンに回した企業もあれば、iOS中心の姿勢を崩さない企業もあります。

6)パフォーマンスや業界全体が移行期にある

モバイルアプリ界のパラダイムシフトを過大評価してはいけません。

新しいモデルの構築や新しい手法の最適化は技術者側に負担をかけます。ただし、時間がかかるといっても2か月程度だと考えておきましょう。 

こうした移行期にデータが制限されるとターゲティングや最適化が不十分なため、トラフィックが落ちます。

今できること

先行きの不透明感は否定できないものの、この移行期にトラフィック増を目指す場合も、高いLTV(顧客生涯価値)や健全なROAS(広告費回収率)を目指す場合も、キャンペーン効果の可測性やパフォーマンス向上につなげる対策は依然として多数あります。

Aggregated performance report

自信を持ってiOS 14キャンペーンに投資するうえで役立つ今後の対策やアドバイスをいくつかご紹介します。

  • 提携するパブリッシャーやネットワークがSKANをバージョン2.2以降にアップグレード済みか確認してください。SKANを実装していなければ実装するよう依頼してください。ビュースルーアトリビューション(VTA)はパブリッシャーの環境が整うほど向上します。
  • ROAS(広告費回収率)の計測やLTV(顧客生涯価値)予測は64のビットの組み合わせによるコンバージョン値オプションで十分対応できます。豊富なデータは得られませんが、良質のユーザーを狙ったキャンペーンを構築できないわけではありません。64ビットで希望通りの設定を可能にする手段はいくつもあります。当社がゲームアプリのマーケター向けに制作したiOS 14ガイドで、CrazyLabsのCTO、Eran Heres氏はこう述べています。

“ユーザーのアプリ内購入で得た収益と広告収益の予測をベースに、当社独自のモデルを構築しました。64通りの値をフル活用し、ROAS(広告費回収率)とLTV(顧客生涯価値)をかなりの精度で計測できるようになりました。”

予測に求められる十分な量のデータという文脈から、Syboのプロダクト担当ディレクター、Tiffany Keller氏は先日投稿したDeconstructor of Funというコラム(英語)でこのように述べています。「値の最適化(VO)入札でミッドコアゲームやハードコアゲームのビッグチャンスが根こそぎ奪われるというのは、たとえば、インストールから24~72時間で誰かが$15のアプリ内購入(IAP)をした事実が記録されても、彼らが$2のスターターパックも購入した情報は含まれないということです。これではインストールの一般的なLTV(顧客生涯価値)のバケットを正確に予測したとは言えません」

  • ATTポップアップの予想以上に高いオプトイン率をベンチマークに活用します。同意済みユーザーの割合が予想以上に高いのは同意コホートのみならず、非同意コホートに知見を適用したり評価したりする目的でも朗報と言えます。
  • ユーザーをウェブからアプリに誘導します。ウェブはメディアコストを低く抑えられ、アプリへのジャーニーがスムーズなうえ、可測性を十分に維持できます。
  • ユーザーのプライバシーを守りつつ、正確なアトリビューションを活用します。利用可能なデータポイントはすべて活用し、パートナーとのデータ共有手段は基準を遵守するよう努めます。
  • ATTオプトイン率を上げるクリエイティブな手段を見つけます。 
    • タイミング – ユーザーのジャーニーでATTポップアップを表示するタイミングを的確に把握し、既存ユーザーと新規ユーザーとで別の経路を用意します。また、アトリビューションSDKが起動する前にATTポップアップを表示させる的確なタイミングを把握すると、大きなプラスの影響が得られることもあります(IDFA率が180%向上)。ATTポップアップの表示で生じる遅延は通常数秒程度です。
  • カスタマイズ – ATTポップアップの太字以外のテキストは編集可能なので、ユーザーのIDFAを取得する理由を的確に説明できます。
ATT flow
  • ATTプレポップアップ – Appleの標準ATTポップアップの前に御社独自のポップアップを表示させます。デザインやタイミング、メッセージ文など、御社のアプリに最適な形にカスタマイズできます。
  • アプリ全体でIDFV(英語)を使用してファーストパーティデータの収集し、既存のオーディエンスセグメントを連携させて、アプリ内メッセージ機能やプッシュ通知でユーザーとやり取りします(主にゲームアプリに適しています)。
  • 長期的な解決策:インクリメンタリティテストや予測分析を採用します。この分野はアトリビューション系企業、セルフレポーティングネットワーク(SRN)、アドネットワークなど、業界全体で大量に予算が投入されています。

広告主はデータサイエンスチームを動員し、上述したアドバイスをもとに社内機能の強化に着手する必要があります。

この対策に即効性はありませんが、社内予測に応用できるデータを入手できます。プライバシーの時代には必須のデータです。

Predict dashboard

まとめとアドバイス

1) プライバシーを重視する昨今の風潮により、あらゆる業界のマーケターは技術革新やデータサイエンス、データ統合への依存度を高めていますが、こうしたプロセスはいずれも実を結ぶまで時間がかかります。

2) 近年さまざまなプライバシー関連の規制(LAT, GDPR, CCPAなど)が適用されたことをふまえ、トラッキングをオプトアウトしたユーザー、特にiOS市場でLATの規制下にあるユーザーの割合は約30%と、iOS 14のリリース前も決して少数ではないことを念頭に置く必要があります。

3) 集約データを活用すると、プライバシー関連規制を遵守する立場を守りつつ、データが制限される中でもコンバージョン値管理ツールや予測解析ツールで柔軟に意志決定できます。
結論:プライバシーの時代でも、ボリュームとパフォーマンスの維持は十分に可能です。時間の問題と言っても過言ではありません。

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様相が一変:iOS 14以降のSKAdNetwork環境でのゲームアプリマーケティングを考える https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/gaming-app-marketing-ios-14/ Tue, 31 May 2022 01:16:14 +0000 https:////www.appsflyer.com//?post_type=resource&p=134584 iOS 14 for gaming - og

内容 iOS 14とSKAdNetworkの登場で、ゲームアプリマーケターは未曾有の課題に直面しています。 プライバシー中心の時代を迎え、キャンペーンの計測やアトリビューション、最適化の方針を考え直さなければいけなくなりました。 ゲームアプリがあらたな現実を乗り越えるにはどうすべきか。ゲームアプリ制作大手のCrazyLabs、Pixel Federation、Product Madnessの専門家3名にインタビューを敢行し、詳しい話をうかがいました。 このガイドではiOS 14環境でゲームアプリが抱える主な課題を取り上げ、これらの制作会社がどう立ち向かっているかをまとめています。 トピックは次のとおりです:

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iOS 14 for gaming - og

内容

iOS 14とSKAdNetworkの登場で、ゲームアプリマーケターは未曾有の課題に直面しています。

プライバシー中心の時代を迎え、キャンペーンの計測やアトリビューション、最適化の方針を考え直さなければいけなくなりました。

ゲームアプリがあらたな現実を乗り越えるにはどうすべきか。ゲームアプリ制作大手のCrazyLabsPixel FederationProduct Madnessの専門家3名にインタビューを敢行し、詳しい話をうかがいました。

このガイドではiOS 14環境でゲームアプリが抱える主な課題を取り上げ、これらの制作会社がどう立ち向かっているかをまとめています。

トピックは次のとおりです:

  • ポップアップとプレポップアップ:オプトイン率上昇に寄与する技術とは
  • コンバージョン値の最適化:ビットの分割方法と得られるインサイト
  • SKANのタイマー:遅延か延長か。LTV(顧客生涯価値)ROAS(広告費用対効果)の予測に役立つ初期イベント
  • その他多数のトピック

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Clover、プライバシー重視の時代に対応するためにSKAdNetworkを活用 https://www.appsflyer.com/ja/customers/clover/ Thu, 31 Mar 2022 11:58:20 +0000 https://www.appsflyer.com/?post_type=customer&p=129559 Success story client: Clover

背景 2014年に設立したClover(クローバー)は、全世界にユーザー数が900万人以上いる恋人・友だち作りなど出会いを求める人のためのマッチングアプリです。いまのZ世代・ミレニアル世代は前世代とは異なり、自分のペースで婚活を進め、結婚するタイミングもひと昔前と比べて自由に選べる時代になりました。それでもCloverのような手軽に使えるマッチングアプリを出会いの場として活用しています。サブスクモデルを採用しているCloverの場合、ユーザーを課金ユーザーに転換してROIを計測することがアプリの成功のカギを握ります。優良ユーザー獲得に狙いを定めるために、Snapchat、Facebook、TikTokなどの大手ソーシャルメディアでマーケティング活動をおこなっており、1日または週ごとにキャンペーンのパフォーマンスを分析しながら、UAの最適化を図っています。UAに関するデータやチームを社内に抱えている大きな理由のひとつです。 課題 AppleがiOS 14のリリース時に紹介したApp Tracking Transparency (ATT) フレームワーク(ユーザーに対して端末をトラッキングする許可を求めるもの)がiOSユーザーの獲得に支障をきたすことは、Cloverもほかの広告主同様に感じていました。IDFA(ユーザーのエンゲージメントとリマーケティングを計測するための広告識別子)が取得できなくなると、これまでIDFAに依存していたUA戦略を早急に見直し、かつ同じUA獲得率を保つ方法を見出す必要がありました。 Cloverの戦略はいかにすばやく無料ユーザーを有料会員に転換するかにありますが、これが実現するには少なくとも数週間~数か月かかることがあります。Cloverの場合、インストール後のイベントではなく、インストールの最適化を図ることに重点を置いているものの、インストール後のイベントがその後のサブスク収益にどのような影響があるかを把握することが重要でした。ユーザーがアプリをインストールしてから一定期間内に無料トライアルに申し込んだことを把握できれば、そのユーザーが有料会員に転換するというある程度の確信が持てます。Cloverはこのようにしてインストール後のイベントの傾向をすみやかにキャッチすることがサブスクのパフォーマンスを測るバロメーターとなり、インストールのクオリティを分析してマーケティング予算を戦略的に配分することができました。 iOS 14によってもたらされた新しいルールは、SKAdNetworkを再度紹介することになり、IDFAの取得が制限されたことによってCloverはSKAdNetworkの使用を余儀なくされました。SKAdNetworkはユーザーのプライバシー保護を強化しながら、アトリビューション計測をおこないます。プライバシーを守る一環としてSKAdNetworkではユーザー個人または端末が特定されないように、ポストバックをリアルタイムで送ることはせず、アプリがインストールされてから24時間以上の時間差をつけて、ポストバックを送信します。SKAdNetworkの24時間タイマーは、ユーザーがアプリをインストールすると発動する仕組みです。 広告主はタイマーを延長するためのイベントをいくつか設定できます(例:アプリが起動するたびにタイマーをリセットする)。ただし、設定したイベントが24時間タイマーが切れる前に発生しなかった場合、コンバージョン値はロックされ、ポストバックが送信されます。例をあげて説明すると、ユーザーが24時間タイマーの制限時間内に無料トライアルに申し込み、その後しばらく時間が経過してから会員登録をおこなった場合、このユーザーは無料トライアルに申し込んだ記録だけが永久に残ります。SKAdNetworkのタイマー機能によって、インストールから24時間を過ぎたイベントの計測が困難になり、Cloverもインストールのクオリティを分析する手段に制約がかかりました。 ソリューション CloverはAppsFlyerのSKAdNetworkソリューションを導入しました。AppsFlyerのSDK、インフラ、プラットフォームをまとめることで、Appleの新しいプライバシーポリシーに従いながら、可能な限りたくさんのデータインサイトを維持するためのソリューションです。SKAdNetworkはIDFAを取得しません。そのため、ATTポップアップの許可・拒否の応答にかかわらずキャンペーンの効果計測が可能です。ATTポップアップを通じてIDFAを取得できた場合は、AppsFlyerの決定論アトリビューションを使って広告の効果計測ができます。さらに、AppsFlyerが提供しているSKAdNetworkダッシュボードではROI(投資利益率)、CPI、ROAS(広告費用対効果)などの主要なKPIを可視化しているため、Cloverはこれを利用してデータドリブンな意思決定を実現。当初CloverはSnapchatを通じてAppsFlyerのSKAdNetworkソリューションと連携しており、時間も手間も省けるいたって簡単な設定方法で利用できます。FacebookやTikTokと連携する前に、SnapchatでSKAdNetworkを試して最適化することができました。 効果 AppsFlyerを通じてSKAdNetworkを導入したことによって、ライバルに先駆けてプライバシーに配慮したアトリビューション計測がどういったものか事前に体験して準備を進めることができました。また、前もってポストバックの遅延や集約された計測データに対応できたことで、Appleが本格的にプライバシーを強化する前に、時間に余裕をもって方針や戦略を立て直すことに成功。 IDFAを取得しないSKAdNetworkの活用にシフトチェンジしたことは、当初想定したほど目標達成に大きな影響はなく、大半の主要目標はAppsFlyerのソリューションを利用することで継続的に成し遂げられています。これからパフォーマンスにどういった変化があらわれるのかしばらく待つ必要がありますが、AppleがATTフレームワークを義務化する前に準備万端の体制を整えておくことができました。 ユーザーレベルのデータを取得できなくなったことは、我々モバイルマーケターにとっていちばん大きな変化ではありましたが、AppsFlyerのSKAdNetworkソリューションのおかげで、問題なくスムーズにプライバシー重視のアトリビューション計測に移行することができました。 Natasha Upal – VP of Growth

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Success story client: Clover

背景

2014年に設立したClover(クローバー)は、全世界にユーザー数が900万人以上いる恋人・友だち作りなど出会いを求める人のためのマッチングアプリです。いまのZ世代・ミレニアル世代は前世代とは異なり、自分のペースで婚活を進め、結婚するタイミングもひと昔前と比べて自由に選べる時代になりました。それでもCloverのような手軽に使えるマッチングアプリを出会いの場として活用しています。サブスクモデルを採用しているCloverの場合、ユーザーを課金ユーザーに転換してROIを計測することがアプリの成功のカギを握ります。優良ユーザー獲得に狙いを定めるために、Snapchat、Facebook、TikTokなどの大手ソーシャルメディアでマーケティング活動をおこなっており、1日または週ごとにキャンペーンのパフォーマンスを分析しながら、UAの最適化を図っています。UAに関するデータやチームを社内に抱えている大きな理由のひとつです。

課題

AppleがiOS 14のリリース時に紹介したApp Tracking Transparency (ATT) フレームワーク(ユーザーに対して端末をトラッキングする許可を求めるもの)がiOSユーザーの獲得に支障をきたすことは、Cloverもほかの広告主同様に感じていました。IDFA(ユーザーのエンゲージメントとリマーケティングを計測するための広告識別子)が取得できなくなると、これまでIDFAに依存していたUA戦略を早急に見直し、かつ同じUA獲得率を保つ方法を見出す必要がありました。

Cloverの戦略はいかにすばやく無料ユーザーを有料会員に転換するかにありますが、これが実現するには少なくとも数週間~数か月かかることがあります。Cloverの場合、インストール後のイベントではなく、インストールの最適化を図ることに重点を置いているものの、インストール後のイベントがその後のサブスク収益にどのような影響があるかを把握することが重要でした。ユーザーがアプリをインストールしてから一定期間内に無料トライアルに申し込んだことを把握できれば、そのユーザーが有料会員に転換するというある程度の確信が持てます。Cloverはこのようにしてインストール後のイベントの傾向をすみやかにキャッチすることがサブスクのパフォーマンスを測るバロメーターとなり、インストールのクオリティを分析してマーケティング予算を戦略的に配分することができました。

iOS 14によってもたらされた新しいルールは、SKAdNetworkを再度紹介することになり、IDFAの取得が制限されたことによってCloverはSKAdNetworkの使用を余儀なくされました。SKAdNetworkはユーザーのプライバシー保護を強化しながら、アトリビューション計測をおこないます。プライバシーを守る一環としてSKAdNetworkではユーザー個人または端末が特定されないように、ポストバックをリアルタイムで送ることはせず、アプリがインストールされてから24時間以上の時間差をつけて、ポストバックを送信します。SKAdNetworkの24時間タイマーは、ユーザーがアプリをインストールすると発動する仕組みです。

広告主はタイマーを延長するためのイベントをいくつか設定できます(例:アプリが起動するたびにタイマーをリセットする)。ただし、設定したイベントが24時間タイマーが切れる前に発生しなかった場合、コンバージョン値はロックされ、ポストバックが送信されます。例をあげて説明すると、ユーザーが24時間タイマーの制限時間内に無料トライアルに申し込み、その後しばらく時間が経過してから会員登録をおこなった場合、このユーザーは無料トライアルに申し込んだ記録だけが永久に残ります。SKAdNetworkのタイマー機能によって、インストールから24時間を過ぎたイベントの計測が困難になり、Cloverもインストールのクオリティを分析する手段に制約がかかりました。

ソリューション

CloverはAppsFlyerのSKAdNetworkソリューションを導入しました。AppsFlyerのSDK、インフラ、プラットフォームをまとめることで、Appleの新しいプライバシーポリシーに従いながら、可能な限りたくさんのデータインサイトを維持するためのソリューションです。SKAdNetworkはIDFAを取得しません。そのため、ATTポップアップの許可・拒否の応答にかかわらずキャンペーンの効果計測が可能です。ATTポップアップを通じてIDFAを取得できた場合は、AppsFlyerの決定論アトリビューションを使って広告の効果計測ができます。さらに、AppsFlyerが提供しているSKAdNetworkダッシュボードではROI(投資利益率)、CPI、ROAS(広告費用対効果)などの主要なKPIを可視化しているため、Cloverはこれを利用してデータドリブンな意思決定を実現。当初CloverはSnapchatを通じてAppsFlyerのSKAdNetworkソリューションと連携しており、時間も手間も省けるいたって簡単な設定方法で利用できます。FacebookやTikTokと連携する前に、SnapchatでSKAdNetworkを試して最適化することができました。

効果

AppsFlyerを通じてSKAdNetworkを導入したことによって、ライバルに先駆けてプライバシーに配慮したアトリビューション計測がどういったものか事前に体験して準備を進めることができました。また、前もってポストバックの遅延や集約された計測データに対応できたことで、Appleが本格的にプライバシーを強化する前に、時間に余裕をもって方針や戦略を立て直すことに成功。

IDFAを取得しないSKAdNetworkの活用にシフトチェンジしたことは、当初想定したほど目標達成に大きな影響はなく、大半の主要目標はAppsFlyerのソリューションを利用することで継続的に成し遂げられています。これからパフォーマンスにどういった変化があらわれるのかしばらく待つ必要がありますが、AppleがATTフレームワークを義務化する前に準備万端の体制を整えておくことができました。

ユーザーレベルのデータを取得できなくなったことは、我々モバイルマーケターにとっていちばん大きな変化ではありましたが、AppsFlyerのSKAdNetworkソリューションのおかげで、問題なくスムーズにプライバシー重視のアトリビューション計測に移行することができました。

Natasha Upal – VP of Growth

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SKAdNetworkのポストバックに関する広告主向けのアップデート https://www.appsflyer.com/ja/blog/mobile-marketing/skadnetwork-postbacks-update/ https://www.appsflyer.com/ja/blog/mobile-marketing/skadnetwork-postbacks-update/#respond Sun, 13 Jun 2021 22:00:00 +0000 https://www.appsflyer.com/blog/uncategorized/skadnetwork-postbacks-update/ skadnetwork postbacks update - OG

2021年6月7日(日本時間2:00AM)にAppleの開発者向けイベント「WWDC 2021」が開催され、iOSのプライバシーに関するアップデートがいくつか紹介されました。そのなかで、アプリインストールにひも付いた成果があった場合、SKAdNetworkのポストバックが広告主にも送られるようになる(英語)という重大な発表がありました。いままでポストバックはアドネックワークにしか送られておらず、ポストバックを受け取ったアドネットワークから広告主(または広告主の代わりにMMP)へ送られる構図でした。 今回のアップデートはこれと言って目立つものではないかもしれませんが、SKAdNetworkを正しい方向へ導いていくうえで重要なステップとなります。アプリのインストールとインストール後のイベントに関するデータを誰が所有するべきか、ビジネスおよびプライバシーの問題を一部解消することにつながります。 実は、アドネットワークを介さずにポストバックを直接受け取れるようにしてほしい、という声は前々からエコシステム内で上がっていました。昨年SKAdNetworkがアトリビューション計測の手法として再び紹介された際、Appsflyerが懸念していた問題のひとつでもありました。 広告主は自分たちでデータを管理したい 昨年の12月末に広告主に対して「SKAdNetworkのポストバックは誰が受け取るべきだと思うか」とたずねたところ、74.3%が広告主(またはMMP)と回答。広告主がポストバックの受け取り主は自分たちであるべきだと強く感じていることは明らかでした。 AppsFlyerではこの一年、データの共有方法や共有先など広告主が管理できる範囲を広げるためにプライバシー保護の改善に取り組んできました。今回のAppleによるアナウンスはとても喜ばしいことで、データの所有権を広告主に与えることになります。 昨年6月以来、Appleは確実にSKAdNetworkの改善をおこなってきており、今後もSKAdNetworkがどのようにアップグレードしていくかAppsFlyerも楽しみにしています。 AppsFlyerでiOS 15の準備を 今回のアップデートが反映されるのはiOS 15からで、iOS 15のベータ版はすでにリリースされています。iOS 15が一般リリースされたときに備えて、早めにベータ版を使ってテストしておくことをおすすめします。 AppsFlyerが提供しているSK360ソリューションは、従来のAppsFlyerのアトリビューション計測とあわせてSKAdNetworkの広告効果計測をサポートしています。 広告主は、アプリの「Property List」エディターから新しくエンドポイント “https://www.appsflyer-skadnetwork.com” を追加してSKAdNetworkを管理できます。 AppsFlyerが提供できること: [近日公開] SKAdNetworkポストバックをリアルタイムで試行 近日中に、ポストバックをリアルタイムで受け取れるテスト環境およびテストアカウントをAppsFlyerダッシュボードにて提供する予定です。 このテスト環境では、エンドユーザーの端末からAppsFlyerのエンドポイントに届いたSKAdNetworkのポストバックを確認できるようになります。 お楽しみに!

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skadnetwork postbacks update - OG

2021年6月7日(日本時間2:00AM)にAppleの開発者向けイベント「WWDC 2021」が開催され、iOSのプライバシーに関するアップデートがいくつか紹介されました。そのなかで、アプリインストールにひも付いた成果があった場合、SKAdNetworkのポストバックが広告主にも送られるようになる(英語)という重大な発表がありました。いままでポストバックはアドネックワークにしか送られておらず、ポストバックを受け取ったアドネットワークから広告主(または広告主の代わりにMMP)へ送られる構図でした。

Updated SKAdNetwork flow

今回のアップデートはこれと言って目立つものではないかもしれませんが、SKAdNetworkを正しい方向へ導いていくうえで重要なステップとなります。アプリのインストールとインストール後のイベントに関するデータを誰が所有するべきか、ビジネスおよびプライバシーの問題を一部解消することにつながります。

実は、アドネットワークを介さずにポストバックを直接受け取れるようにしてほしい、という声は前々からエコシステム内で上がっていました。昨年SKAdNetworkがアトリビューション計測の手法として再び紹介された際、Appsflyerが懸念していた問題のひとつでもありました。

広告主は自分たちでデータを管理したい

昨年の12月末に広告主に対して「SKAdNetworkのポストバックは誰が受け取るべきだと思うか」とたずねたところ、74.3%が広告主(またはMMP)と回答。広告主がポストバックの受け取り主は自分たちであるべきだと強く感じていることは明らかでした。

AppsFlyerではこの一年、データの共有方法や共有先など広告主が管理できる範囲を広げるためにプライバシー保護の改善に取り組んできました。今回のAppleによるアナウンスはとても喜ばしいことで、データの所有権を広告主に与えることになります。

昨年6月以来、Appleは確実にSKAdNetworkの改善をおこなってきており、今後もSKAdNetworkがどのようにアップグレードしていくかAppsFlyerも楽しみにしています。

AppsFlyerでiOS 15の準備を

今回のアップデートが反映されるのはiOS 15からで、iOS 15のベータ版はすでにリリースされています。iOS 15が一般リリースされたときに備えて、早めにベータ版を使ってテストしておくことをおすすめします。

AppsFlyerが提供しているSK360ソリューションは、従来のAppsFlyerのアトリビューション計測とあわせてSKAdNetworkの広告効果計測をサポートしています。

広告主は、アプリの「Property List」エディターから新しくエンドポイント “https://www.appsflyer-skadnetwork.com” を追加してSKAdNetworkを管理できます。

AppsFlyerが提供できること:

  1. コンバージョン値のロジックを設計、テスト、管理、最適化
  2. アドネットワークから報告されたポストバックを検証
  3. アドネットワークのキャンペーン名、広告セット名、広告名をSKAdNetworkから報告されたキャンペーンとマッピング
  4. コスト、クリック、インプレッションなどのアプリがインストールされる前のキャンペーンデータを連携
  5. データはSKAdNetworkダッシュボードとSKAdNetwork APIから確認可能
  6. SKAdNetworkの不正を防止&ブロック

[近日公開] SKAdNetworkポストバックをリアルタイムで試行

近日中に、ポストバックをリアルタイムで受け取れるテスト環境およびテストアカウントをAppsFlyerダッシュボードにて提供する予定です。

SKAdNetwork postback testing

このテスト環境では、エンドユーザーの端末からAppsFlyerのエンドポイントに届いたSKAdNetworkのポストバックを確認できるようになります。

お楽しみに!

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iOS 14とSKAdNetworkに潜む不正広告の落とし穴 https://www.appsflyer.com/ja/blog/mobile-fraud/fraud-ios-14-skadnetwork/ https://www.appsflyer.com/ja/blog/mobile-fraud/fraud-ios-14-skadnetwork/#respond Sun, 21 Feb 2021 22:00:00 +0000 https://www.appsflyer.com/blog/uncategorized/fraud-ios-14-skadnetwork/ Fraude na skadnetwork iOS 14 - quadrado

SKAdNetworkをめぐっては混乱や不確かな情報による憶測が飛び交っていますが、まだ解明できてない問題がひとつあります。SKAdNetwork計測では不正広告のリスクはあるのか? Appleは、アトリビューションの不正防止の仕組みをいくつか導入しています。SKAdNetwork経由のイベントはすべて「Apple認証済み」のコンバージョンイベントであることがわかるように、Appleの署名を付けてポストバック時に検証をおこないます。 ポストバックには個別のトランザクションID(「購入・課金」や「再インストール」を識別するためのID)が割り当てられ、同じコンバージョンイベントが重複されることを防ぎます。 ただし、これはあくまでもポストバックの妥当性を検証するものであり、ユーザーにひも付いているインプレッションやクリックといった行動を証明するものではありません。 ではこの仕組みに抜け穴はあるのでしょうか?あるとすれば、不正集団はその隙を狙ってバレることなく新しい手口を生み出すことはできるのでしょうか? この答えを見つけるために、SKAdNetworkで起こり得るアトリビューション不正のシナリオを書き出してみました。ポストバックが広告主のもとに届く前に不正をおこなう: SKAdNetworkのアトリビューション計測では、パブリッシャー(広告配信先)およびキャンペーンIDに関する情報しか得ることができません。広告の効果計測や最適化をはかるうえで取得できるデータが限定的であることは確かです。 また、端末の操作時間(インタラクション)を取得することができません。効果計測に操作時間が必要な理由は、主にクリックからインストールに至るまでにかかった時間など、重要なイベント間の経過時間をはかるためです。この時間をはかることができなければ、不審な動きを検出して、ユーザー本来の行動パターンを形成することができません(ボットはユーザーの行動を大規模にコピーすることが困難という特徴がある)。 そこで我々は、不正行為の可能性を探るために別のアングルからこの問題に取り組むことにしました。 方法としては、不正集団の行動パターンを予測して、考えられる不正行為をそっくりそのままつくりあげます。そうすることで、弱点の可能性を分析・究明し、広告主を不正広告から守ることができると考えました。 インストールファーム 誰でも端末を1台以上持っている人であれば、アプリをクリック → インストール → 使用したあとに端末IDをリセットして、あたかも違う端末であるかのように装うことができます。これがいわゆるデバイスファームです。VPNを使えば、不正集団はIPアドレスを変更または隠すことができます では、SKAdNetworkでも同様の手口が発生する可能性はあるのでしょうか? その可能性は、大いにあります。 SKAdNetwork計測ではIDFAは利用できなくなりましたが、Apple IDは変わらず広告の効果計測をおこなう目的で利用されます。  さまざまなツールやサービスを通して自動プログラムでApple IDのリセットができるため、1つの端末から偽のユーザーを複数生み出すことは高確率で可能です。 ジェイルブレイクされた端末であれば、パブリッシャーのアプリを経由することなく偽クリックを生成することができます  SKAdNetworkでは、クリック操作の情報をすべて端末内のデータベースに記録します。技術的な基礎知識さえあれば、本物そっくりの偽アプリ環境をつくることは簡単です。そこからアドネットワークのサーバーに接続して、署名や広告キャンペーンに関する情報を取得できます。 偽アプリ環境からSKAdNetworkのデータベースにクリックを不正侵入させると、iOSはこの偽クリックが本物のアプリによって発生したものだと誤って認識します。 ジェイルブレイク端末は、偽アプリ環境から自動プログラムによってSKAdNetworkのタイマーを不正に操作することができます。どういうことかと言うと、少なくとも24時間かかるとされているポストバックをわずか20~30秒で送信します。タイマーの乗っ取りは端末上でおこなわれるうえ、端末の操作時間に関するデータもないので、広告主はこの不正に気付くことができません。 このことからも、デバイスファームは人間の手を使わずに広範囲にわたって不正行為を拡散することができるのです クリック洪水 クリック洪水とは、偽のクリックを大量に送りつけて、オーガニックインストール(自然検索のインストール)または非オーガニックインストール(ユーザーが別のパブリッシャーの広告を見たあとにクリックを不正侵入させる)のどちらかにひも付けようとするものです。 SKAdNetworkでは、Appleのアプリストアを経由したインストールに成果がひも付けられます。ユーザーがパブリッシャーのアプリから広告をクリックした場合、アプリのストアページはパブリッシャーのアプリ内(英語)に表示されます。 SKAdNetworkのアトリビューション計測では、アプリのストアページが表示されると、これを「クリック」とみなします。 ユーザーがそこからアプリをインストールして起動すると、このインストールはパブリッシャーの成果に結びつけられます。 不正集団はこの流れをどうやってだますことができるのでしょうか?我々が実施したテストでは、ユーザーが広告をクリックしなくても、パブリッシャーは広告主のストアページを表示させるだけで、偽のクリックレポートをつくることが可能なことがわかりました。 アプリのストアページを一度もクリックすることなく、クリック洪水と同様の原理で繰り返し表示させることができます。これは広告のインプレッションが偽クリックとしてレポートされる手口によく似ています。 Appleのビュースルー計測にどう影響を与えるか? 少し前にAppleがSKAdNetworkに追加したビュースルー計測だと、なおさらクリック洪水のリスクが高まります。クリックスルー計測の場合、Appleは全体の流れ(クリック → アプリストア → インストール)をチェックして検証をおこないます。 しかしビュースルー計測の場合、全体の流れからクリックが省かれてしまうため、同じ形式で検証をおこなうことができません。そのため、理論上は誰もがインプレッションを送りつけてインストールの成果を横取りすることができます。 SKAdNetworkの場合、パブリッシャーはインプレッションの開始・終了時間を指定できます。Appleの公式ドキュメントによれば、このタイムラインを「3秒以上」設けると記されていますが、決して強制しているわけではありません。パブリッシャーはこの隙を突いて、偽のインプレッション洪水やクリック洪水のレポートを送りつけることができます。 実はもっと安易な方法でビュースルー計測の不正を働くことができます。前述した端末のデータベースへアクセスし、偽のインプレッションを不正侵入させれば、最後のインプレッションを必ずパブリッシャーにひも付けるように作為できます。 自動プログラムを使ってクリックまたはインプレッションのレポートを送り付けることができてしまうので、クリック洪水・インプレッション洪水の機会を与えることになりかねません。  アプリストアでポップアップページを表示させて本物のユーザーからのインストールを促すようにする一方で、その他の不正行為は広告やストアページと関連のないオーガニックインストールの成果を奪うことを狙っています。 我々が実施したテストでは、クリックレポートから最大24時間後に発生したインストールでも、SKAdNetworkから成果をひも付けられることがわかりました。Appleの公式ドキュメントでは、30日のルックバック期間について言及されていて、このような手口が実際におこなわれる可能性が高くなっています。 上記で説明したパブリッシャーによる手口は、さまざまな検知モデルを取り入れているAppsFlyerの「Protect360」で防ぐことができます。たとえSKAdNetworkの集約データであっても、ある程度大きなデータを使ってユーザー行動を監視すれば、先ほどのような異常な行動を特定して振るいにかけることができます。 今後の展開 アトリビューション計測の新しい時代に突入しようとしているいま、広告詐欺の手口や狙いに関してはまだわからないことのほうが多いです。けれど、アトリビューション計測の新時代を迎えるにあたり、AppsFlyerは不正広告ゼロを目指して、Appleおよびエコシステム全体と協力し、不正行為が発生するごとに問題を提起していきます。 不正広告対策のスペシャリストとして広告主を守るためには、あらゆる弱点や悪用の可能性について掘り下げて、不正行為のリスク要因を特定していくことが我々の役目だと思っています。 今後も新たなソリューションを開発していきます。こうご期待ください。

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Fraude na skadnetwork iOS 14 - quadrado

SKAdNetworkをめぐっては混乱や不確かな情報による憶測が飛び交っていますが、まだ解明できてない問題がひとつあります。SKAdNetwork計測では不正広告のリスクはあるのか?

Appleは、アトリビューションの不正防止の仕組みをいくつか導入しています。SKAdNetwork経由のイベントはすべて「Apple認証済み」のコンバージョンイベントであることがわかるように、Appleの署名を付けてポストバック時に検証をおこないます。

ポストバックには個別のトランザクションID(「購入・課金」や「再インストール」を識別するためのID)が割り当てられ、同じコンバージョンイベントが重複されることを防ぎます。

ただし、これはあくまでもポストバックの妥当性を検証するものであり、ユーザーにひも付いているインプレッションやクリックといった行動を証明するものではありません。

ではこの仕組みに抜け穴はあるのでしょうか?あるとすれば、不正集団はその隙を狙ってバレることなく新しい手口を生み出すことはできるのでしょうか?

この答えを見つけるために、SKAdNetworkで起こり得るアトリビューション不正のシナリオを書き出してみました。
ポストバックが広告主のもとに届く前に不正をおこなう:

  1. 前述した署名やトランザクションIDは、ポストバック時の不正を防ぐために設計されたものです。けれどもこれだけでは万全とは言い切れません。
    その理由は、署名にはコンバージョン値が含まれていないことや、トランザクションIDは繰り返し利用できることがあげられます(過去のトランザクションIDが永久保存されている場合は再利用されるリスクが高まる)。
    唯一の解決方法はポストバックをもとの持ち主、つまり広告主のもとへ返すことです。
  2. 端末レベルでAppleを間違ったアトリビューションに導く
    どのようなケースかについては、以下に例をあげていきます。

SKAdNetworkのアトリビューション計測では、パブリッシャー(広告配信先)およびキャンペーンIDに関する情報しか得ることができません。広告の効果計測や最適化をはかるうえで取得できるデータが限定的であることは確かです。

また、端末の操作時間(インタラクション)を取得することができません。効果計測に操作時間が必要な理由は、主にクリックからインストールに至るまでにかかった時間など、重要なイベント間の経過時間をはかるためです。この時間をはかることができなければ、不審な動きを検出して、ユーザー本来の行動パターンを形成することができません(ボットはユーザーの行動を大規模にコピーすることが困難という特徴がある)。

そこで我々は、不正行為の可能性を探るために別のアングルからこの問題に取り組むことにしました。

方法としては、不正集団の行動パターンを予測して、考えられる不正行為をそっくりそのままつくりあげます。そうすることで、弱点の可能性を分析・究明し、広告主を不正広告から守ることができると考えました。

インストールファーム

誰でも端末を1台以上持っている人であれば、アプリをクリック → インストール → 使用したあとに端末IDをリセットして、あたかも違う端末であるかのように装うことができます。これがいわゆるデバイスファームです。VPNを使えば、不正集団はIPアドレスを変更または隠すことができます

では、SKAdNetworkでも同様の手口が発生する可能性はあるのでしょうか?

その可能性は、大いにあります。

SKAdNetwork計測ではIDFAは利用できなくなりましたが、Apple IDは変わらず広告の効果計測をおこなう目的で利用されます。 

さまざまなツールやサービスを通して自動プログラムでApple IDのリセットができるため、1つの端末から偽のユーザーを複数生み出すことは高確率で可能です。

ジェイルブレイクされた端末であれば、パブリッシャーのアプリを経由することなく偽クリックを生成することができます 

SKAdNetworkでは、クリック操作の情報をすべて端末内のデータベースに記録します。技術的な基礎知識さえあれば、本物そっくりの偽アプリ環境をつくることは簡単です。そこからアドネットワークのサーバーに接続して、署名や広告キャンペーンに関する情報を取得できます。

偽アプリ環境からSKAdNetworkのデータベースにクリックを不正侵入させると、iOSはこの偽クリックが本物のアプリによって発生したものだと誤って認識します。

iOS 14 SKAdNetwork attribution fraud
ジェイルブレイク端末は、偽アプリ環境から自動プログラムによってSKAdNetworkのタイマーを不正に操作することができます。どういうことかと言うと、少なくとも24時間かかるとされているポストバックをわずか20~30秒で送信します。タイマーの乗っ取りは端末上でおこなわれるうえ、端末の操作時間に関するデータもないので、広告主はこの不正に気付くことができません。

このことからも、デバイスファームは人間の手を使わずに広範囲にわたって不正行為を拡散することができるのです

クリック洪水

クリック洪水とは、偽のクリックを大量に送りつけて、オーガニックインストール(自然検索のインストール)または非オーガニックインストール(ユーザーが別のパブリッシャーの広告を見たあとにクリックを不正侵入させる)のどちらかにひも付けようとするものです。

SKAdNetworkでは、Appleのアプリストアを経由したインストールに成果がひも付けられます。ユーザーがパブリッシャーのアプリから広告をクリックした場合、アプリのストアページはパブリッシャーのアプリ内(英語)に表示されます。

SKAdNetworkのアトリビューション計測では、アプリのストアページが表示されると、これを「クリック」とみなします。

ユーザーがそこからアプリをインストールして起動すると、このインストールはパブリッシャーの成果に結びつけられます。

不正集団はこの流れをどうやってだますことができるのでしょうか?

我々が実施したテストでは、ユーザーが広告をクリックしなくても、パブリッシャーは広告主のストアページを表示させるだけで、偽のクリックレポートをつくることが可能なことがわかりました。

アプリのストアページを一度もクリックすることなく、クリック洪水と同様の原理で繰り返し表示させることができます。これは広告のインプレッションが偽クリックとしてレポートされる手口によく似ています。

Appleのビュースルー計測にどう影響を与えるか?

少し前にAppleがSKAdNetworkに追加したビュースルー計測だと、なおさらクリック洪水のリスクが高まります。クリックスルー計測の場合、Appleは全体の流れ(クリック → アプリストア → インストール)をチェックして検証をおこないます。

しかしビュースルー計測の場合、全体の流れからクリックが省かれてしまうため、同じ形式で検証をおこなうことができません。そのため、理論上は誰もがインプレッションを送りつけてインストールの成果を横取りすることができます。

SKAdNetworkの場合、パブリッシャーはインプレッションの開始・終了時間を指定できます。Appleの公式ドキュメントによれば、このタイムラインを「3秒以上」設けると記されていますが、決して強制しているわけではありません。パブリッシャーはこの隙を突いて、偽のインプレッション洪水やクリック洪水のレポートを送りつけることができます。

実はもっと安易な方法でビュースルー計測の不正を働くことができます。前述した端末のデータベースへアクセスし、偽のインプレッションを不正侵入させれば、最後のインプレッションを必ずパブリッシャーにひも付けるように作為できます。

自動プログラムを使ってクリックまたはインプレッションのレポートを送り付けることができてしまうので、クリック洪水・インプレッション洪水の機会を与えることになりかねません。 

アプリストアでポップアップページを表示させて本物のユーザーからのインストールを促すようにする一方で、その他の不正行為は広告やストアページと関連のないオーガニックインストールの成果を奪うことを狙っています。

我々が実施したテストでは、クリックレポートから最大24時間後に発生したインストールでも、SKAdNetworkから成果をひも付けられることがわかりました。Appleの公式ドキュメントでは、30日のルックバック期間について言及されていて、このような手口が実際におこなわれる可能性が高くなっています。

上記で説明したパブリッシャーによる手口は、さまざまな検知モデルを取り入れているAppsFlyerの「Protect360」で防ぐことができます。たとえSKAdNetworkの集約データであっても、ある程度大きなデータを使ってユーザー行動を監視すれば、先ほどのような異常な行動を特定して振るいにかけることができます。

今後の展開

アトリビューション計測の新しい時代に突入しようとしているいま、広告詐欺の手口や狙いに関してはまだわからないことのほうが多いです。けれど、アトリビューション計測の新時代を迎えるにあたり、AppsFlyerは不正広告ゼロを目指して、Appleおよびエコシステム全体と協力し、不正行為が発生するごとに問題を提起していきます。

不正広告対策のスペシャリストとして広告主を守るためには、あらゆる弱点や悪用の可能性について掘り下げて、不正行為のリスク要因を特定していくことが我々の役目だと思っています。

今後も新たなソリューションを開発していきます。こうご期待ください。

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AppsFlyer「SK360」を発表、SKAdNetwork対応の予測分析・不正対策ソリューションも同時に追加 https://www.appsflyer.com/ja/product-news/measurement/sk360-skadnetwork-innovation/ Wed, 10 Feb 2021 22:00:00 +0000 https://www.appsflyer.com/product-news/sk360-skadnetwork-innovation/ SK360をご紹介します。予測分析と詐欺防止でSKAdNetworkを超高速化 - スクエア

コンバージョン値の設定から不正広告対策、LTVの予測分析まで。AppsFlyerのSK360はSKAdNetwork計測に必要なソリューションをすべてカバー。 わたしたちAppsFlyerはこの9か月間、「ポストiOS 14」時代をお客さまが万全の対策でビジネスを成長できるように、各種ソリューションの開発に力を注いできました。なかでも重要な要素が、iOSアプリの広告キャンペーンを計測するSKAdNetworkに対応したソリューションです。 そして本日2月11日(イスラエル時間)、SKAdNetworkに特化したすべてのソリューションをひとつにまとめた「SK360」を提供できることになりました。SK360は、パートナー連携から広告キャンペーンの最適化、不正広告対策、さらにはデータの予測分析まで、SKAdNetwork計測に必要な領域すべてをカバーしてつくられた総合的なソリューションです。 SKAdNetworkの次世代イノベーション AppsFlyerではこの数か月間にSKAdNetwork向けのソリューションをいくつかご紹介してきましたが、新たに2つの大事な機能を追加しました。これによって、さらに磨きをかけてiOS広告の効果計測をおこなうことができます。 PREDICT:予測 SKAdNetwork計測のなかでも広告主をいちばん悩ませている問題がタイマーの存在です。計測できる対象は最初の24~72時間に発生した特定のアクティビティに限定されています。この限られたデータと時間のなかで、広告主がキャンペーンの分析や最適化をはかることは極めて困難です。 この問題を解決するために、AppsFlyerは業界初なる予測分析ソリューション「PredictSK」を開発。PredictSKは、広告主がタイムリーかつ最適な判断ができるように、初期の段階で発生したユーザーのエンゲージメントを活用し、広告キャンペーンのパフォーマンスを長期予測します。そのうえ、アプリ内イベントを無制限に計測して、個々のユーザーのLTV(顧客生涯価値)を予測します。6ビットしか与えられていない貴重なコンバージョン値を、費用対効果をもたらすかわからない特定のイベントの計測に使わずに、LTVの予測にあてることができます。 この予測分析ソリューションは、手当たり次第に検証をおこなっているわけではなく、機械学習をもちいて膨大な量のデータを解析し、アプリひとつひとつの利用状況を綿密に分析します。それによって、1つのアプリに対して1つの予測モデルができあがります。この予測モデルはアプリごとに正確な予測をおこなうだけでなく、データを分類することも可能です(各予測モデルは、それぞれのアプリのデータのみにもとづいて作成・サイロ化されています)。 PredictSKは新しくプレミアム製品として今年の春ごろリリースする予定です。ご興味のある方は、下のボタンからPredictSKの特設ページをご覧ください。メールアドレスをご登録いただくと、PredictSKに関する最新情報をいち早くお知らせします。 PredictSKの特設ページへ PROTECT:不正対策 AppleはSKAdNetworkを経由したポストバックの不正を防ぐため、いくつかの暗号化された検証プロセスを設計しています。しかしこの仕組みは、エンドユーザーによるクリックまたはインプレッションといった行動の信ぴょう性を証明できるわけではないため、クリック洪水やデバイスファームなどのモバイル広告不正(アドフラウド)に、無防備にさらしてしまうことになります。 SKAdNetworkを経由する不正行為は見落としやすく、ましてやこれらの動きを人の目で見抜くことはできません。取得できるデータに制約があると、不審な動きがあった場合、その検出がさらに困難になります。「Protect360」は、日々計測される膨大なデータをもとに不正行為を検出します。AppsFlyerが計測にもちいる複数のアトリビューションモデルにより、集計データレベルでも疑わしい行為や不正行為を特定できます。絶え間なく新たな不正広告のソリューション開発と異なる検出方法を組み合わせることで、AppsFlyerはSKAdNetworkから生じる不正広告からも広告費を守ることができます。 PREDICTとPROTECTがラインナップに加わったことにより、SK360は5つの要素を満たした万全な体制でSKAdNetworkに対応できます。すでにリリースしている以下の3つのソリューションCONNECT、OPTIMIZE、ANALYZEはこれからも継続的に改善・拡大していく予定です。 CONNECT:連携 わたしたちは、広告主とエコシステムをつなぐ存在であることに強い誇りを感じています。お客さまにさまざまなパートナー連携の選択肢を提供し、また連携のプロセスをスムーズにおこなえるサポートをしながら、つなぎ役としての役割を果たしてきました。 Facebook、Twitter、Snap、ironSourceなど業界のキープレイヤーがすでに連携されを済ませており、SKAdNetwork対応のパートナーは今後も増える予定です。また、連携パートナーからのポストバックはすべてAppsFlyerに直接転送されるため、広告主にかかる余分な負担や手間を省くことができ、ビジネスで成果をあげることだけに注力できます。 OPTIMIZE:最適化 コンバージョン値の発行ルールを管理画面上から簡単にアクセス、設定できるようにしました。ユーザーを属性によってグループ分けするなどいろいろ試みて、お客さまにとってベストな解決策や適切な方法を見いだしていくことが可能です。 ANALYZE:分析 SKAdNetworkのダッシュボードとAPI連携は、CVR(コンバージョン率)、ROI(費用対効果)、CPI(インストールあたりのコスト)、ARPU(1ユーザーあたりの平均売上)、ROAS(広告費回収率)、eCPA(有効なアクションあたりのコスト)などの重要なパフォーマンス指標をドリルダウンでデータを掘り下げることができます。データはポストバックがあるたびにリアルタイムで更新され、メディアソースとキャンペーンをもとにしたファンネル全体のインサイトを提供します。 SK360とともに築く未来 業界初となるSKAdNetworkの問題に取り組んだ総合的なソリューションを、このような万全な体制でお届けできることを大変うれしく思います。PredictSKを含むSK360をご利用いただければ、LTVを計測することが可能となり、SKAdNetworkの制約に縛られることなく、iOSアプリの広告効果計測をおこなえます。ぜひ、みなさまのビジネスにお役立てください。

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SK360をご紹介します。予測分析と詐欺防止でSKAdNetworkを超高速化 - スクエア

コンバージョン値の設定から不正広告対策、LTVの予測分析まで。AppsFlyerのSK360はSKAdNetwork計測に必要なソリューションをすべてカバー。

わたしたちAppsFlyerはこの9か月間、「ポストiOS 14」時代をお客さまが万全の対策でビジネスを成長できるように、各種ソリューションの開発に力を注いできました。なかでも重要な要素が、iOSアプリの広告キャンペーンを計測するSKAdNetworkに対応したソリューションです。

そして本日2月11日(イスラエル時間)、SKAdNetworkに特化したすべてのソリューションをひとつにまとめた「SK360」を提供できることになりました。SK360は、パートナー連携から広告キャンペーンの最適化、不正広告対策、さらにはデータの予測分析まで、SKAdNetwork計測に必要な領域すべてをカバーしてつくられた総合的なソリューションです。

AppsFlyer’s SK360 delivers full coverage for SKAdNetwork measurement

SKAdNetworkの次世代イノベーション

AppsFlyerではこの数か月間にSKAdNetwork向けのソリューションをいくつかご紹介してきましたが、新たに2つの大事な機能を追加しました。これによって、さらに磨きをかけてiOS広告の効果計測をおこなうことができます。

PREDICT:予測

SKAdNetwork計測のなかでも広告主をいちばん悩ませている問題がタイマーの存在です。計測できる対象は最初の24~72時間に発生した特定のアクティビティに限定されています。この限られたデータと時間のなかで、広告主がキャンペーンの分析や最適化をはかることは極めて困難です。

この問題を解決するために、AppsFlyerは業界初なる予測分析ソリューション「PredictSK」を開発。PredictSKは、広告主がタイムリーかつ最適な判断ができるように、初期の段階で発生したユーザーのエンゲージメントを活用し、広告キャンペーンのパフォーマンスを長期予測します。そのうえ、アプリ内イベントを無制限に計測して、個々のユーザーのLTV(顧客生涯価値)を予測します。6ビットしか与えられていない貴重なコンバージョン値を、費用対効果をもたらすかわからない特定のイベントの計測に使わずに、LTVの予測にあてることができます。

AppsFlyer Predict dashboard

この予測分析ソリューションは、手当たり次第に検証をおこなっているわけではなく、機械学習をもちいて膨大な量のデータを解析し、アプリひとつひとつの利用状況を綿密に分析します。それによって、1つのアプリに対して1つの予測モデルができあがります。この予測モデルはアプリごとに正確な予測をおこなうだけでなく、データを分類することも可能です(各予測モデルは、それぞれのアプリのデータのみにもとづいて作成・サイロ化されています)。

PredictSKは新しくプレミアム製品として今年の春ごろリリースする予定です。ご興味のある方は、下のボタンからPredictSKの特設ページをご覧ください。メールアドレスをご登録いただくと、PredictSKに関する最新情報をいち早くお知らせします。

PredictSKの特設ページへ

PROTECT:不正対策

AppleはSKAdNetworkを経由したポストバックの不正を防ぐため、いくつかの暗号化された検証プロセスを設計しています。しかしこの仕組みは、エンドユーザーによるクリックまたはインプレッションといった行動の信ぴょう性を証明できるわけではないため、クリック洪水やデバイスファームなどのモバイル広告不正(アドフラウド)に、無防備にさらしてしまうことになります。

SKAdNetworkを経由する不正行為は見落としやすく、ましてやこれらの動きを人の目で見抜くことはできません。取得できるデータに制約があると、不審な動きがあった場合、その検出がさらに困難になります。「Protect360」は、日々計測される膨大なデータをもとに不正行為を検出します。AppsFlyerが計測にもちいる複数のアトリビューションモデルにより、集計データレベルでも疑わしい行為や不正行為を特定できます。絶え間なく新たな不正広告のソリューション開発と異なる検出方法を組み合わせることで、AppsFlyerはSKAdNetworkから生じる不正広告からも広告費を守ることができます。

PREDICTとPROTECTがラインナップに加わったことにより、SK360は5つの要素を満たした万全な体制でSKAdNetworkに対応できます。すでにリリースしている以下の3つのソリューションCONNECT、OPTIMIZE、ANALYZEはこれからも継続的に改善・拡大していく予定です。

CONNECT:連携

わたしたちは、広告主とエコシステムをつなぐ存在であることに強い誇りを感じています。お客さまにさまざまなパートナー連携の選択肢を提供し、また連携のプロセスをスムーズにおこなえるサポートをしながら、つなぎ役としての役割を果たしてきました。

Facebook、Twitter、Snap、ironSourceなど業界のキープレイヤーがすでに連携されを済ませており、SKAdNetwork対応のパートナーは今後も増える予定です。また、連携パートナーからのポストバックはすべてAppsFlyerに直接転送されるため、広告主にかかる余分な負担や手間を省くことができ、ビジネスで成果をあげることだけに注力できます。

OPTIMIZE:最適化

コンバージョン値の発行ルールを管理画面上から簡単にアクセス、設定できるようにしました。ユーザーを属性によってグループ分けするなどいろいろ試みて、お客さまにとってベストな解決策や適切な方法を見いだしていくことが可能です。

ANALYZE:分析

SKAdNetworkのダッシュボードとAPI連携は、CVR(コンバージョン率)、ROI(費用対効果)、CPI(インストールあたりのコスト)、ARPU(1ユーザーあたりの平均売上)、ROAS(広告費回収率)、eCPA(有効なアクションあたりのコスト)などの重要なパフォーマンス指標をドリルダウンでデータを掘り下げることができます。データはポストバックがあるたびにリアルタイムで更新され、メディアソースとキャンペーンをもとにしたファンネル全体のインサイトを提供します。

SK360とともに築く未来

業界初となるSKAdNetworkの問題に取り組んだ総合的なソリューションを、このような万全な体制でお届けできることを大変うれしく思います。PredictSKを含むSK360をご利用いただければ、LTVを計測することが可能となり、SKAdNetworkの制約に縛られることなく、iOSアプリの広告効果計測をおこなえます。ぜひ、みなさまのビジネスにお役立てください。

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SKAdNetworkに関する独自調査:非オーガニックインストールの32%が間違って計測 https://www.appsflyer.com/ja/blog/trends-insights/skadnetwork-data-insights/ https://www.appsflyer.com/ja/blog/trends-insights/skadnetwork-data-insights/#respond Wed, 27 Jan 2021 22:00:00 +0000 https://www.appsflyer.com/blog/uncategorized/skadnetwork-data-insights/ Insights de dados da SKAdNetwork - quadrado

今回、AppleのSKAdNetworkがアトリビューションの計測精度にどのような影響を与えるのか独自の調査を実施したところ、SKAdNetworkは非オーガニックのアクティビティ(インストール、収益、アプリ内イベント)に大きな影響を与える可能性があることが見えてきました。 驚くことに、SKAdNetworkでは非オーガニック経由のインストールをわずか68%しか捉えていない、つまり32%ものインストールが間違って計測されていることが判明しました。ここで本題に入る前に、SKAdNetworkの問題点を少しだけおさらいしておきましょう。 SKAdNetworkのメリット・デメリット Appleは2020年6月末に、個人を特定できないかたちで広告キャンペーンの効果計測ができるSKAdNetworkの導入を発表。けれどSKAdNetworkが加わることによって、iOS 14の広告の効果計測に支障がでたり、広告パフォーマンスの最適化が妨げられるのではないかと、各方面で疑問の声があがっていました。 いま言えることは、SKAdNetworkがiOSアプリの広告運用におけるアトリビューションの主要な計測方法として用いられることは間違いありません。SKAdNetworkにはメリットがいくつもあり、その最たるものがATTやIDFAを利用しなくても効果計測ができるというユーザーのプライバシーを最優先している点でしょう。 その一方で、SKAdNetworkには計測できる範囲に制限がともなうという欠点があります。詳細な仕様が明らかになっていないなかで、アプリ開発者たちのもっとも大きな不安要素はAPIにかかるコスト面や、SKAdNetworkの制限によって従来と同じ効果分析ができなくなること。そこでAppsFlyerでは広告主がiOS 14の変更に対応できるようにと、2020年9月はじめにSKAdNetworkで受け取るアトリビューションデータを疑似体験できる「SKAdNetworkシミュレーションダッシュボード」をリリースしました。 わたしたちはこのシミュレーションダッシュボードのおかげで今回の調査を実施し、こうした疑問に対する答えを導き出すことができました。 AppsFlyerの仮説:非オーガニックがオーガニックとして誤って分類される SKAdNetworkに関する疑問をひも解くため、データを細かく検証。検証前にはSKAdNetworkで計測できるデータが限定的であるがゆえにアトリビューションの精度が落ちるとの仮説を立てました。 【SKAdNetworkで計測できる範囲】 アプリからアプリ、もしくは直接クリックからインストールにつながるフローのみ アプリインストール後24時間以内に発生したイベントのみ(タイマーの延長とトレードオフを導入している場合を除く) 【SKAdNetworkで計測できない範囲】 ウェブからアプリへの移行 リエンゲージメント ビュースルーや遅延クリックスルー ROI(投資収益率) これらのことから、計測したインストール数、アプリ内イベント、収益、ユーザーの流入元のデータに支障をきたしていると推測。単刀直入に言うと、広告主がお金を払っている非オーガニックインストールとアプリ内イベントが、間違ってオーガニックとして分類されるのではないかと考えました。  検証をおこなう前は、影響範囲がどこまでおよぶのか、そしてアプリのジャンルによって影響度に差が出るのかについて、わたしたちも定かではありませんでした。 検証方法:従来のデータ vs. SKAdNetworkのデータ 検証対象:App Storeの主要なアプリジャンルの非オーガニックインストール、収益、アプリ内イベントアプリジャンル:ファイナンス&フィンテック、ゲーム、ヘルス&ライフスタイル、メディア&エンタメ、音楽、ニュース・雑誌・カタログ、写真&ビデオ、ソーシャル、ネットワーキング、ユーティティ、Eコマース・リテールサンプル数:各ジャンルから約30個のアプリ(1日500インストール以上)計測期間:LTV(顧客生涯価値)ベースで30日以上 比較したデータは次の2つ: 従来のアトリビューションデータ SKAdNetworkを使用したアトリビューションデータ(1のアトリビューションデータをSKAdNetworkを通して計測※前述したSKAdNetworkの制限を含む) 上記2つのデータを比較して、SKAdNetworkが非オーガニックのデータを正しく評価できているのか検証しました。 検証結果 わたしたちの仮説どおり、SKAdNetworkでは非オーガニックのアトリビューションデータの精度が低くなることが今回の検証で判明。およそ34%もの非オーガニックのアクティビティがオーガニックとして間違って分類されており、影響度合いはアプリジャンルによってバラつきが見られましたが、全体的に精度が落ちていました。 SKAdNetworkがデータに与える影響は次のとおり: SKAdNetworkでは、平均32%の非オーガニックインストールがオーガニックインストールとして誤って分類される 分類ミスがもっとも多かったアプリジャンル:「写真&ビデオ」(44.6%の非オーガニックインストールがオーガニックインストールとして誤分類)と「メディア&エンターテイメント」(40.5%が誤分類) 分類ミスがもっとも少なかったアプリジャンル:「ゲーム」(21.8%が誤分類) SKAdNetworkでは、すべての非オーガニックインストールによる収益データ*を取得することができておらず、およそ64%の取得にとどまった 収益データのエラーがもっとも多くみられたアプリジャンル:「ファイナンス&フィンテック」(取得できた収益データは52.7%のみ)、「写真&ビデオ」(50.1%のみ)、「ショッピング」(51.2%のみ) 言うまでもなく、これらのデータ不整合を見過ごすわけにはいきません。広告主は投資しているマーケティング費用がムダになってしまう可能性があることを認識しておく必要があります。 SKAdNetworkは100%の解決策ではない SKAdNetworkは、iOSアプリのアトリビューション計測に不可欠ではありますが、万全なソリューションであるとも言い切れません。広告主が必要としているデータと実際に取得できるデータに不整合がある限り、SKAdNetworkの改善が必要です。 SKAdNetworkだけに頼ることはできませんが、iOSアプリの主要なアトリビューション計測方法なだけに除外することもできません。 広告主がマーケティングの効果を正確に計測するには、SKAdNetworkだけでは不十分です。その欠点を補うためにも、確率論的モデリングやWEBキャンペーンからアプリへの誘導といったソリューションと組み合わせて使うことが重要だとわたしたちは考えます。これらのソリューションはそれぞれに異なる目的や特徴がありますが、SKAdNetworkと並行して使うことによってパフォーマンスの全体像を把握することができ、かつ効果計測を正しくおこなうことができるのです。 AppsFlyerのiOS 14ソリューションはこちら **収益の減少はアトリビューションにのみ確認できており、SKAdNetworkがLTV(顧客生涯価値)を捉えきれていないわけではありません。

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Insights de dados da SKAdNetwork - quadrado

今回、AppleのSKAdNetworkがアトリビューションの計測精度にどのような影響を与えるのか独自の調査を実施したところ、SKAdNetworkは非オーガニックのアクティビティ(インストール、収益、アプリ内イベント)に大きな影響を与える可能性があることが見えてきました。

驚くことに、SKAdNetworkでは非オーガニック経由のインストールをわずか68%しか捉えていない、つまり32%ものインストールが間違って計測されていることが判明しました。ここで本題に入る前に、SKAdNetworkの問題点を少しだけおさらいしておきましょう。

SKAdNetworkのメリット・デメリット

Appleは2020年6月末に、個人を特定できないかたちで広告キャンペーンの効果計測ができるSKAdNetworkの導入を発表。けれどSKAdNetworkが加わることによって、iOS 14の広告の効果計測に支障がでたり、広告パフォーマンスの最適化が妨げられるのではないかと、各方面で疑問の声があがっていました。

いま言えることは、SKAdNetworkがiOSアプリの広告運用におけるアトリビューションの主要な計測方法として用いられることは間違いありません。SKAdNetworkにはメリットがいくつもあり、その最たるものがATTやIDFAを利用しなくても効果計測ができるというユーザーのプライバシーを最優先している点でしょう。

その一方で、SKAdNetworkには計測できる範囲に制限がともなうという欠点があります。詳細な仕様が明らかになっていないなかで、アプリ開発者たちのもっとも大きな不安要素はAPIにかかるコスト面や、SKAdNetworkの制限によって従来と同じ効果分析ができなくなること。そこでAppsFlyerでは広告主がiOS 14の変更に対応できるようにと、2020年9月はじめにSKAdNetworkで受け取るアトリビューションデータを疑似体験できる「SKAdNetworkシミュレーションダッシュボード」をリリースしました。

わたしたちはこのシミュレーションダッシュボードのおかげで今回の調査を実施し、こうした疑問に対する答えを導き出すことができました。

AppsFlyerの仮説:非オーガニックがオーガニックとして誤って分類される

SKAdNetworkに関する疑問をひも解くため、データを細かく検証。検証前にはSKAdNetworkで計測できるデータが限定的であるがゆえにアトリビューションの精度が落ちるとの仮説を立てました。

【SKAdNetworkで計測できる範囲】

  • アプリからアプリ、もしくは直接クリックからインストールにつながるフローのみ
  • アプリインストール後24時間以内に発生したイベントのみ(タイマーの延長とトレードオフを導入している場合を除く)

【SKAdNetworkで計測できない範囲】

  • ウェブからアプリへの移行
  • リエンゲージメント
  • ビュースルーや遅延クリックスルー
  • ROI(投資収益率)

これらのことから、計測したインストール数、アプリ内イベント、収益、ユーザーの流入元のデータに支障をきたしていると推測。単刀直入に言うと、広告主がお金を払っている非オーガニックインストールとアプリ内イベントが、間違ってオーガニックとして分類されるのではないかと考えました。 

検証をおこなう前は、影響範囲がどこまでおよぶのか、そしてアプリのジャンルによって影響度に差が出るのかについて、わたしたちも定かではありませんでした。

検証方法:従来のデータ vs. SKAdNetworkのデータ

検証対象:App Storeの主要なアプリジャンルの非オーガニックインストール、収益、アプリ内イベント
アプリジャンル:ファイナンス&フィンテック、ゲーム、ヘルス&ライフスタイル、メディア&エンタメ、音楽、ニュース・雑誌・カタログ、写真&ビデオ、ソーシャル、ネットワーキング、ユーティティ、Eコマース・リテール
サンプル数:各ジャンルから約30個のアプリ(1日500インストール以上)
計測期間:LTV(顧客生涯価値)ベースで30日以上

比較したデータは次の2つ:

  1. 従来のアトリビューションデータ
  2. SKAdNetworkを使用したアトリビューションデータ(1のアトリビューションデータをSKAdNetworkを通して計測※前述したSKAdNetworkの制限を含む)

上記2つのデータを比較して、SKAdNetworkが非オーガニックのデータを正しく評価できているのか検証しました。

検証結果

わたしたちの仮説どおり、SKAdNetworkでは非オーガニックのアトリビューションデータの精度が低くなることが今回の検証で判明。およそ34%もの非オーガニックのアクティビティがオーガニックとして間違って分類されており、影響度合いはアプリジャンルによってバラつきが見られましたが、全体的に精度が落ちていました。

SKAdNetworkがデータに与える影響は次のとおり:

  • SKAdNetworkでは、平均32%の非オーガニックインストールがオーガニックインストールとして誤って分類される
  • 分類ミスがもっとも多かったアプリジャンル:「写真&ビデオ」(44.6%の非オーガニックインストールがオーガニックインストールとして誤分類)と「メディア&エンターテイメント」(40.5%が誤分類)
  • 分類ミスがもっとも少なかったアプリジャンル:「ゲーム」(21.8%が誤分類)
  • SKAdNetworkでは、すべての非オーガニックインストールによる収益データ*を取得することができておらず、およそ64%の取得にとどまった
  • 収益データのエラーがもっとも多くみられたアプリジャンル:「ファイナンス&フィンテック」(取得できた収益データは52.7%のみ)、「写真&ビデオ」(50.1%のみ)、「ショッピング」(51.2%のみ)

言うまでもなく、これらのデータ不整合を見過ごすわけにはいきません。広告主は投資しているマーケティング費用がムダになってしまう可能性があることを認識しておく必要があります。

SKAdNetworkは100%の解決策ではない

SKAdNetworkは、iOSアプリのアトリビューション計測に不可欠ではありますが、万全なソリューションであるとも言い切れません。広告主が必要としているデータと実際に取得できるデータに不整合がある限り、SKAdNetworkの改善が必要です。

SKAdNetworkだけに頼ることはできませんが、iOSアプリの主要なアトリビューション計測方法なだけに除外することもできません。

広告主がマーケティングの効果を正確に計測するには、SKAdNetworkだけでは不十分です。その欠点を補うためにも、確率論的モデリングやWEBキャンペーンからアプリへの誘導といったソリューションと組み合わせて使うことが重要だとわたしたちは考えます。これらのソリューションはそれぞれに異なる目的や特徴がありますが、SKAdNetworkと並行して使うことによってパフォーマンスの全体像を把握することができ、かつ効果計測を正しくおこなうことができるのです。

AppsFlyerのiOS 14ソリューションはこちら

**収益の減少はアトリビューションにのみ確認できており、SKAdNetworkがLTV(顧客生涯価値)を捉えきれていないわけではありません。

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